
教室で同じペンを使う同級生
同級生は私の持ち物を真似し、同じペンを手に笑いました
学生の頃のことです。同じクラスの女の子が、私と同じ物ばかり持つようになりました。
私がノートやペンケースを買うと、次の日には同じ物が彼女の机に並びます。私が前髪を切った週には同級生も前髪を切り、髪の色を明るくすれば、同じ色になっていました。
私が話題にすると、翌日には同級生も同じ歌手を好きだと言い、同じお店に行きたがりました。
そのうち、ペンやヘアゴムのような小さな物が、少しずつ見当たらなくなりました。同級生と会った日に限ってなくなり、しばらくすると、その物を同級生が自分の物のように使っていました。
ある日、同級生が私の家に遊びに来ました。帰ったあと、机に置いていたペンが一本見当たらなくなっていました。
次の日の教室で、同級生は私のペンとそっくりな物を使っていました。
「このペン、私も買ったんだ。」
同級生は明るい声で、手にしたペンを私に見せました。
同級生はお店で買った物だと言い、私は返す言葉に迷いました
同級生は私の机のそばに立ち、ペンを指先で回しながら言いました。
「私たち、似た者同士だね。」
『それは私の物』と言っても、『お店で買った物』と返されればそれまでです。
教室の皆の前で決めつけて、違っていたらと思うと、うなずくことしかできません。
「同じ店で買えば、同じ物でしょ。」
私の疑いの目に気付いたのか、そう言い切った同級生は、満足そうに笑っていました。
同級生にひとつ頼んだ私
私は同級生に、ペンのキャップの中を見せてほしいと頼みました
私は小さく息を吸いました。お店で買った物だと言い切った相手なら、断る理由はないはずです。
「キャップの中を、見せてくれる?」
同級生はキャップを外して、中を私のほうへ向けました。
内側の壁には、赤い星の印がひとつ。
以前から私は、自分のペンのキャップの内側に、油性ペンで小さな星を描いていたのです。
同じお店で買った物に、こんな印がついているはずがありません。
「それ、私が内側に描いた星だよ。」
同級生は星の印を見て笑顔を失い、ペンを返して真似をやめました
同級生は星から目をそらし、ペンを握る手に力がこもりました。
「えっ、どうして星が入ってるの?」
同級生は、それ以上の言葉が出てきません。
「お店の物に、私の星はないよ。」
同級生の口元から笑顔が消え、肩が小さくすぼまりました。
私が手のひらを上にして『返して』と差し出すと、同級生はうつむいたまま、ペンをそっとその上に置きました。
その日を境に、同級生は私と同じ物を持ってこなくなりました。髪型も、筆箱の中身も重なることはなく、小物も二度となくなりませんでした。
真似されるだけなら、まだ我慢できました。けれど、黙って持っていかれたことだけは、どうしても許せませんでした。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














