「グッズ集めなんて、もうやめろよ」と私の宝物を鼻で笑う彼。箱を持ち上げた彼を、私が部屋から追い出した日
棚を指さして笑った彼
彼は私の棚を指さして、口の端を上げて笑いました
日曜の昼下がり、付き合っている彼が私の部屋に来ていました。三十代の私は、好きな舞台やキャラクターのぬいぐるみを少しずつ集め、部屋の棚に並べています。
その日は模様替えをしていて、棚の物を箱にまとめ直しているところでした。お茶を持って戻ると、彼は棚の前に立ち、ぬいぐるみを眺めていました。
私に気づいた彼は、棚を指さして、口の端を上げました。
「グッズ集めなんて、もうやめろよ。」
彼が指さしたのは、私が少しずつ集めてきた大切な宝物です。平日の仕事でくたくたになった夜も、週末に舞台を観に行く予定を思い浮かべるだけで、また明日も頑張れる気がしました。
彼は私の話を聞かず、箱を持ち上げました
気持ちが冷めていくのを感じながらも、私はなるべく静かに伝えました。
『これは大事な物なの。笑わないで』。
けれど彼は、私の顔を見ようともしません。
テーブルの上の箱に目をやり、ため息をつきました。
「大人は普通、卒業するもんだろ。」
彼に悪びれる様子はありません。ここで言い返せば、せっかくの休日がけんかで終わってしまう。
そう考えると、私は唇を固く結んだまま、何も言えませんでした。
そのうち彼は、テーブルの上の箱に両手をかけ、そのまま持ち上げました。
「この箱は俺が捨てておくよ。」
箱を取り返した私
私は箱を引き取り、趣味を笑う人とは一緒にいられないと告げました
その瞬間、これ以上は黙っていられないと思いました。
「勝手に触らないで!」
私は立ち上がり、彼の腕から箱を取り返して、両腕で抱えました。大きな声に驚いたのか、彼はぽかんと口を開けて私を見ました。
それでも彼は、お前のためを思って言っているんだ、と返しました。
私はもう遠慮せず、胸にたまっていた思いをはっきりと伝えました。
「趣味を笑う人とは、一緒にいられない。」
私は彼を部屋から帰らせ、その後の連絡も開かず消しました
彼の顔は耳まで赤くなり、何か言い返そうと息を吸い込みました。
「待てよ、冗談だろ!」
私は最後まで聞かず、彼の背後のドアを開けました。
「帰って。鍵も返して。」
足元に置いてあった彼のかばんを拾い、彼の手に押しつけました。『二度とここへは来ないで』。続けて手を差し出すと、彼は目をそらしたまま合鍵を外し、私の手のひらに置きました。
彼を外へ出してドアを閉めました。鍵を回すと部屋が急に静かになり、重たかった胸の中が軽くなりました。
数日後、彼から何度も通知が届きました。通知のプレビューには、謝る言葉やもう一度会いたいという言葉が並んでいました。それでも私はメッセージを開かず、彼の連絡先を消しました。
今は休みのたびに、同じ舞台が好きな友人と待ち合わせて、感想を話し込んでいます。好きな物を守ると決めたあの日の自分を、今も誇らしく思っています。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














