「理由は言えない」前触れなく別れを告げた夫。だが、SNSの投稿内容を見て、本当の理由を知った
別れを告げた夜、彼は一度も私の目を見なかった
「もう終わりにしたい」と告げてきた夫は、その夜ずっとどこか別の場所を見ているようだった。
私の顔ではなく、テーブルの端や壁の一点を見続けていた。
喧嘩の後ではなかった。
前日も普通に連絡を取り合っていた。それなのに急に「別れよう」と言われ、理由を聞いても何も答えてくれなかった。
「理由は言えない」
その一言だけが残った。
どれだけ聞いても、「言えない」以上の言葉が出てこなかった。
泣いても、落ち着いて話そうとしても、壁は崩れなかった。
結局、彼の意思が固く、別れることになった。納得できないまま月日が過ぎた。ただ時間だけが過ぎていった。
SNSに書いてあった「〇年目」の文字
数ヶ月後、何となく元夫のSNSを開いた。
新しい彼女との写真があった。それだけなら驚かなかった。
でも投稿にはこう書かれていた。
「この人が運命だと思う。〇年目の記念日もありがとう」
画面を見つめたまま、動けなくなった。
「〇年目」という言葉と投稿の日付を照らし合わせた瞬間、頭の中で全てが繋がった。
その関係の始まりは、私たちがまだ一緒にいた頃と完全に一致していた。偶然ではない。日付は正確だった。
震える指で過去の投稿を遡った。写真の背景、コメント欄、タグされた場所。全部を見ていくと確信に変わった。
私との交際が終わる前から、すでに別の人との時間が始まっていた。
気づいたとき、全身がじわりと冷えた
さらに見ていくと、2人のあいだには子どもがいることもわかった。
写真の時系列から、おおよその時期まで見えてきた。
「理由は言えない」という言葉の意味が、ようやくわかった気がした。言えなかったのではなく、言えるはずがなかったのだ。あの夜、どこか別の場所を見ていた理由も。
私の目を見ずに別れを告げていた彼の表情を思い出した。
空虚な笑顔だったか、何か別のものだったか、もう正確には思い出せない。でも今となっては、あの視線が何かを物語っていたのだと気づく。
スマートフォンを置いたのに、目を閉じても投稿の文字が頭に残った。
「この人が運命だと思う」という言葉が、私が隣にいた時間と重なり合っていた。
この状況を知っている共通の知人がいる。どこまで把握しているかはわからない。知っているなら、なぜ教えてくれなかったのか。知らないなら、今後どこかで会ったとき、どんな顔をすればいいのか。
2人は今、子どもと一緒に暮らしている。今でも思い返すたびに、背筋がひやりとする体験だった。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














