「誰もいないはずなのに、そんなわけないだろ」深夜、誰かがいたような形跡。夫に相談しても信じてもらえない恐怖
消したはずなのに、また点いていた
夫が出張中の夜、子どもたちを寝かしつけて廊下を歩いていると、洗面所の扉の隙間から光が漏れていた。
確かに消したはずなのに、そう思いながら扉を開けると、電気はついていた。
蛍光灯が煌々と灯る洗面所には誰もいない。
家の中を一通り確認したが、窓も玄関も施錠されており、誰かが入った形跡はない。
翌朝、出張から帰った夫にその夜の話をした。
返ってきたのは、想像通りの一言だった。
「誰もいないはずなのに、そんなわけないだろ」
その言葉が前夜から頭の中をぐるぐると回っていた。
疲れから二度押しをしてしまったのか、それとも別の何かなのか。
自分を落ち着かせるためにもう一度スイッチを確認して消し、足早に寝室へ戻った。
布団の中に入っても、廊下の向こうが気になって何度も目が開いた。古い照明のスイッチが誤作動することはあると後で知ったが、その夜はただ怖くて、急いでもう一度スイッチを消してベッドに潜り込んだ。
翌朝、鏡に浮かび上がった丸い痕
翌朝、洗面台の前に立って驚いた。
鏡の一部が曇っていて、そこに指でなぞったような丸がひとつ残されていた。
縁のきれいな、意図的に描かれたとしか思えない円だ。
大きさは子どもの握り拳ほど。湿気で偶然そんな形になるとは考えにくい。
子どもたちに聞いたが二人とも知らないという。
下の子にはそんな丸を描く器用さはなく、上の子は前夜に洗面所へ行っていないと言い張る。
夫は終日不在だ。誰も心当たりがないまま、丸い痕だけがそこにあった。
照明の誤作動は機械的な理由で説明できる。スイッチの劣化、静電気、何かの拍子に接触不良が起きたのかもしれない。
でも鏡の丸印だけは今でも答えが出ない。誰もいないはずの夜に、誰かがあの鏡の前に立ち、ゆっくりと指を動かしていたとしか思えなくて、今でも一人で洗面所に入るとあの丸の痕が頭をよぎる。夜に鏡を見るのが、少し怖くなった。
あの夜以来、就寝前に洗面所の電気を消すときは、わざわざ二度確認するようになった。
ちゃんと消えていることを自分の目で見届けないと、布団に入っても落ち着かない。
家族は誰も気づいていない。あの丸印を見たのは私だけ、いまも私だけが覚えている。それがいちばん、夜中に思い出すと背筋に冷たいものが走る理由なのかもしれない。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














