「奇遇だね。今日も一緒に帰ろうよ」異常に距離感が近い同僚。だが、私が突きつけた現実に黙り込んだ瞬間
予定を知る同僚
職場の同僚に、私の休日を妙に知りたがる人がいました。月曜の朝、席に着くなり、笑顔でこう言ってくるのです。
「休みの日、駅前のスーパーにいたよね」
そのスーパーへ行くことを、私は誰にも話していません。
偶然かと思いましたが、それは一度きりではありませんでした。
誰にも言っていない予定まで、次々と言い当てられます。
断っているのに「家まで送ろうか」と待ち伏せまでされ、私は本能的な恐怖を覚えました。
断っても断っても、その人は私の通り道で待っていました。会社を出て駅へ向かうと、改札の前にもう立っているのです。
「奇遇だね。今日も一緒に帰ろうよ」
偶然を装っていますが、毎回のことです。とても偶然とは、思えませんでした。
周りに話しても、「考えすぎじゃない?」と軽く流されるばかりでした。
この不安は、言葉だけでは伝わりません。ならば、自分の手で記録を残すしかない。私は静かに、そう腹をくくりました。
日付入りの記録を見せた日
このままでは、いけない。私は待ち伏せされた日付と場所、言われた言葉を、その都度きちんと書き留めていきました。
いつ、どこで、何を言われたのか。一件ずつ記していくと、その異常さが、はっきりと形になっていきました。
ある日、また駐車場で待ち構えていた同僚に、私はそのノートを開いて見せました。
「これ、全部日付を付けて記録してあります」
ずらりと並んだ日付を目にした瞬間、同僚の顔から表情が消えました。
「な、なんで、そんなもの」
それきり、言葉が続きません。
いつも饒舌だった人が、口をつぐんだまま黙り込みました。私はそのノートのコピーを、直属の上司にも提出したのです。
「これは職場の問題だ。きちんと対応する」
会社が動くのは、あっという間でした。日付のそろった記録の前では、その人も何一つ言い返せなかったそうです。事実確認のあと、その同僚は別の部署へ異動していきました。
「あの人、私のことも聞いてきて怖かったの」
後になって、同じ思いをしていた人が、部署に何人もいたと分かりました。みな、確かな証拠がないからと、口をつぐんでいただけだったのです。
あれ以来、私が待ち伏せされることは、一度もなくなりました。社内で顔を合わせても、今度は同僚のほうが、気まずそうに目をそらして足を速めます。
私の行動を追い回していた人が、今は私の視線から逃げているのでした。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














