「押しかけるのは、やめてくれ」職場にまで来ていた元恋人。直接会って、本音をぶつけた結果
職場に現れた元恋人
数年前、僕はある女性とつき合い、そして別れました。
それきりだと思っていた関係が、思わぬ形でぶり返したのです。
別れてしばらくして連絡が来はじめ、やがてそれは、職場にまで及びました。
仕事を終えて建物を出ると、彼女が入り口の近くに立っていたのです。
「近くまで来たから」。そう言って笑う彼女に、僕は言葉を失いました。
約束などしていません。どうしてここが分かったのかも、見当がつきませんでした。
住まいならまだしも、僕がどこで働いているかを、別れたあとに教えた覚えはありません。
背筋に、ひやりとしたものが走りました。
一度きりなら、と思いました。けれど、それからも彼女は、僕の職場の前に姿を見せるようになったのです。
これ以上は、と決めた
同僚に見られるたび、要らぬ気をつかわせてしまう。
何より、仕事の場にまで踏み込まれることに、僕は強い恐怖を覚えました。
仕事の顔と、私生活の顔は、きちんと分けておきたいものです。その境目に土足で入られたようで、落ち着かない日が続きました。
そのときの僕には、新しくつき合う人もいました。
過去の関係を、いつまでも引きずるわけにはいきません。
受け流し続けても、彼女は引きませんでした。ならば、逃げずに一度、正面から話すしかない。僕はそう腹を決めたのです。
逃げ回っている限り、相手はきっと、まだ望みがあると感じてしまう。それなら、こちらから区切りをつけるほかありませんでした。
話をつけた日
後日、僕は彼女と落ち着いて話せる場をつくりました。声を荒らげず、けれど、ゆずらないと決めていました。
「押しかけるのは、やめてくれ」
もう気持ちは戻らないこと、職場に来られるのは困ること。ひとつずつ、はっきりと言葉にしました。脅すのでも、突き放すのでもなく、ただ事実を並べたのです。
感情的になれば、話がこじれるだけです。だからこそ、静かな声で、けれど一歩も引かずに向き合いました。
彼女はしばらく黙っていましたが、やがて「……わかった」と、ぽつりと答えました。別れを受け入れられずにいた気持ちを、そこでようやく手放したように見えました。
その日から、彼女が職場に現れることも、連絡してくることもなくなりました。まっすぐ向き合ったからこそ、きちんと終わらせられたのだと、今では思っています。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














