「そんなに邪魔になってると思ってなくて」道路にはみ出す自転車と迷惑なボール遊び。だが、自治会に相談した結果
夕方になると、家の前の道が遊び場になっていた
うちの前の道は、車同士がすれ違うのも気を使うほどの幅しかありません。
そこに隣の四人家族の自転車が三台とめられていて、ときどき道路側へはみ出していました。
以前、顔を合わせたときに「少し通りにくくて」と伝えたこともありますが、しばらくすると元に戻っていました。
さらに夕方になると、隣の子どもたちが家の前でボール遊びを始めます。
ボールが塀に当たる音が響き、ときにはうちの車やシャッターに当たることもありました。
そのたびに家の中まで大きな音が伝わってきます。
とはいえ、何度も直接言えば、ご近所同士で気まずくなりそうです。
そこで私は、個人で注意するのではなく自治会に相談することにしました。
「特定のお宅を責めたいわけではないんです。ただ、道でのボール遊びと、自転車の置き方が少し気になっていて……」
事情を聞いた役員の方は、少し考えてから答えました。
「それなら名指しにはせず、地域全体へのお願いとして回しましょう」
回覧板に挟まれていた一枚のお知らせ
数日後、回覧板に一枚の紙が挟まっていました。
どの家の名前も書かれていません。特定の通りを責めるような内容でもありませんでした。
「道で遊ぶのは公園へ、自転車は敷地の中へ入れてください」
そんなお願いと一緒に、近くの公園の場所も添えられていました。
うちだけに向けた紙ではありません。近所の家を順番に回っていく、地域全体へのお知らせです。
ちょうど玄関先にいたとき、隣の親御さんも回覧板を受け取っていました。
紙に目を通したあと、道路側にはみ出している自転車を見て、少し困ったような顔をしています。そして家の中へ声をかけ、子どもたちを呼んでいました。
翌日の夕方、家の前は驚くほど静かでした。
三台の自転車は門の内側に並べられ、子どもたちはボールを抱えて公園のほうへ歩いていきます。
あとで私が公園の近くを通ると、子どもたちは広い場所を走り回っていました。
「こっちのほうが広いよ」
すれ違いざま、上の子が笑いながらそう言いました。楽しそうな様子を見て、遊ぶ場所が変わっても困ってはいないようで、少しほっとしました。
誰かを名指ししなくても、伝わることがある
それから数日後、向かいの方に声をかけられました。
「道、歩きやすくなりましたね。うちも助かっています」
困っていたのは、どうやら私だけではなかったようです。
さらに後日、隣の親御さんと玄関先で顔を合わせると、向こうから声をかけてきました。
「自転車もボール遊びも、そんなに邪魔になってると思ってなくて…すみませんでした」
私はそれ以上責めることはしませんでした。
「いえ。通りやすくなって、こちらも助かっています」
そう答えると、相手も小さく頭を下げました。
今では家の前を歩くとき、自転車を避けて体を横にすることもありません。夕方になると、少し離れた公園のほうから子どもたちの声が聞こえてきます。
直接言い続けるよりも、誰かを名指しせず、地域全体のお願いとして伝えてもらったことで、かえって角を立てずに済んだのだと思います。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた50代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














