「もっと片付けた方がいいんじゃない?」アポ無し訪問で嫌味を言う義母。だが、夫が告げた一言で一変
昼食を覗き込む義母
その日も、義母は何の連絡もなくやってきた。休日の昼前、ちょうど家族の昼食を整え終えたところだった。
手土産もなく上がり込んだ義母は、まっすぐ台所へ向かい、テーブルに並べた料理をじっと見下ろした。
「うちはもっと品数作ってたけどね」
悪びれる様子もなく、義母は言った。返す言葉に詰まっているうちに、今度はリビングへ歩いていく。
「もっと片付けた方がいいんじゃない?」
子どもが昼寝についたばかりの時間でも、大きな声は止まらない。家の中を見て回っては、思いついたことをそのまま口にしていく。せっかく寝かしつけた子が起きてしまわないかと、私はずっとひやひやしていた。
疲れた顔を見た夫の一言
連絡もなく突然来て、手土産もなく、数時間居座る。義母のそんな訪問が、いつからか当たり前になっていた。
「この家具の配置、使いにくそうね」
家具の前で腕を組み、義母はまた評を下す。私は何度も夫に相談していた。けれど返ってくるのは、決まった一言だった。
「悪気はないから」
その言葉に、私はだんだん何も言えなくなっていった。
転機は、いつもと変わらない休日だった。アポなしで現れた義母が品定めを続ける横で、私は黙って台所に立っていた。その疲れきった横顔を、たまたま夫が見たのだ。
夫の表情が変わった。義母の方へ向き直ると、静かに、けれどはっきりと告げた。
「母さん、来る前に連絡してほしい」
義母は虚を突かれたように動きを止めた。「近くまで来ただけよ」と返そうとして、夫の真剣なまなざしに言葉を飲み込む。
「妻も準備があるんだ。約束してから来て」
そう重ねられると、義母はきまり悪そうに視線を落とし、それ以上は何も言わなかった。
次に義母が来たのは、ちゃんと電話をもらった日だった。前もって分かっていれば、心構えもできる。突然のインターホンに肩をこわばらせることは、もうなくなった。長く言えずにいたことを、夫が代わりに言ってくれた。それだけで、十分だった。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














