「あの人、あなたの家まで行ったって言ってたよ」同級生が自宅まで来たと聞かされた中学時代。だが、僕が感じた違和感とは
体育祭の準備中、友人から聞かされたこと
中学二年の夏、同じクラスの男子が私のことを気に入っているらしい、と人づてに聞きました。
ただ、私はその相手とほとんど話したことがありません。
教室ではおとなしい印象で、名前と席の位置を知っている程度でした。
そのため、最初はよくある噂くらいにしか考えていませんでした。
ところが体育祭の準備中、同じ委員の女子が急に声を落として話しかけてきたのです。
「ちょっと言っていいか迷ってたんだけど」
「なに?」
「あの人、あなたの家まで行ったって言ってたよ」
思わず手が止まりました。
当時は、クラス全員の住所と電話番号が載った名簿が配られていました。
ですから、相手が私の住所を知っていること自体は不思議ではありません。
ただ、実際にその住所を頼りに家まで来たとなると、話は別でした。
「本当にうちだったの?」
そう聞くと、彼女は少し困った顔をしました。
「白い車が停まってたって。屋根だけ少し色が違ったって言ってたから…たぶん」
その特徴は、確かにうちの車と一致していました。
家の前に立ってみて、急に現実味が出た
その日の帰宅後、私は家の前で車を見ました。
白い車体に対して、屋根だけ塗装が少し薄くなっています。毎日見ている私には当たり前の状態でしたが、初めて来た人なら、近くから見て初めて気づくような違いでした。
相手がどうやって家を探したのか、どこまで近づいたのかは分かりません。
それでも、一度もまともに話したことのない同級生が、名簿の住所を見て実際に自宅付近まで来ていたらしい。
その事実だけで十分に気味が悪く感じました。
「先生に言ったほうがいいのかな」
私は友人にそう漏らしました。
「でも、本人から直接聞いたわけじゃないんだよね」
そう言われると、返す言葉がありませんでした。
何かをされたわけでもありません。家まで来たという話も、友人から聞いただけです。結局、その日は先生には相談しませんでした。
翌朝、今まで気にならなかった視線が怖くなった
翌朝、教室へ入ると、その人はすでに自分の席に座っていました。
ふと目が合いました。
以前なら、それだけで何も思わなかったはずです。けれど前日に聞いた話が頭に残っていたため、私はすぐに目をそらせませんでした。
相手も何も言いません。ただ、私が自分の席へ向かう間、こちらを見ていました。
「おはよう」
前の席の友人に声をかけられ、私はようやくそちらを向きました。
そのとき相手の視線も外れました。
同じ教室にいてもほとんど話したことのない相手が、自分の家を実際に見に来ていたかもしれない。それを知ってからは、今まで気にも留めていなかった視線まで、以前とはまったく違って感じられました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














