「娘が持って帰ってきちゃった」児童館のおもちゃを持ち帰ったママ友。だが、職員の対応で思わず黙り込んだ瞬間
おままごとのキッチンにあった、見覚えのあるふた
3歳の娘を連れて、児童館の子育てサロンに通っていたころの話です。
そこで仲良くなったママ友に誘われ、娘と一緒に家へ遊びに行きました。
子どもたちがままごとを始めたとき、キッチンのおもちゃの上に、見覚えのある木の鍋のふたがありました。
取っ手には小さな花の焼き印があります。児童館のおままごと箱に入っていたものとそっくりでした。
「あれ?これ、児童館にあるのと同じじゃない?」
私が聞くと、ママ友は「ああ、これね」とふたを見ました。
「この前、娘が持って帰ってきちゃったみたいで」
「そうだったんだ。じゃあ、今度持っていかなきゃね」
「うん。返そうと思ってるんだけど、気に入っちゃってるんだよね」
私は少し引っかかりましたが、そのうち返すのだろうと思い、それ以上は言いませんでした。
見てしまった児童館のおもちゃ
それから少しして、公園で一緒に遊んだ帰りのことです。
今度は私の娘のピンクのボールを、ママ友の娘が抱えたまま離そうとしませんでした。
そのまま持ち帰られてしまい、1週間たっても、2週間たっても戻ってきません。
サロンで会ったとき、私は少し言いづらさを感じながら声をかけました。
「ねえ、この前のピンクのボールなんだけど…そろそろ返してもらっていい?」
「あ、ごめん。うちの子、このボール気に入っちゃって」
「気に入ってくれたのはうれしいんだけど、うちの子も使いたがってて」
するとママ友は困ったように笑いました。
「そうだよね。でも、うちの子、このボールもほんと気に入っちゃってさ」
同じような言葉がもう一度返ってきて、私は少し戸惑いました。
「うん。でも、うちのものだから。次に持ってきてもらえる?」
「分かった。ごめんね」
翌週、ママ友は約束どおりボールを持ってきてくれました。
ボールを返してくれないママ友の子供
職員さんの言葉に、ママ友が黙った
その日のサロンで、職員さんがままごと箱のおもちゃを床に並べ、点検表を見ながら一つずつ確認していました。
しばらくすると、木のお鍋を手にして首をかしげます。
「あれ…やっぱり、ふたがひとつ足りないですね」
近くにいた保護者が「何かなくなってるんですか?」と尋ねました。
「この鍋のふたなんです。少し前から見当たらなくて」
職員さんは周囲の保護者にも聞こえるよう、穏やかな声で続けました。
「お子さんの荷物に紛れて、そのままお家にあることもあります。もし見つかったら、次に来たときに持ってきてくださいね。みんなで使うものなので」
「うちも一応見てみます」
「バッグの中、確認してみますね」
と、周りの保護者たちが答えました。
私は隣にいたママ友を見ました。
彼女は何も言わず、職員さんが手にしている鍋をじっと見ていました。
職員のアナウンス
翌週、ママ友は小さな袋を持ってサロンに来ました。
職員さんのところへ行くと、中からあの木のふたを取り出します。
「すみません…うちにありました」
「ありがとうございます。見つかってよかったです」
職員さんは責める様子もなく、ふたを受け取りました。
ママ友は少しうつむいて、「すぐ返せばよかったんですけど」と小さな声で言いました。
ママ友の謝罪
子どもが気に入ったものを手放したがらないことはあります。でも、それと借りたものを返さないことは別です。
あの日のママ友の表情を見て、私も改めてそのことを感じました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














