「1週間くらい大丈夫でしょ」期限切れの豚肉を平然と差し出す家族→食卓についた家族の顔を見て固めた決意
冷蔵庫の奥から差し出された豚肉
休日の昼前、台所で湯を沸かしていると、家族が冷蔵庫を覗き込んでパックを取り出しました。
手にしているのは、私が少し前に買った豚の薄切り肉です。
「これ、お昼に使っちゃおうよ」
差し出されたパックの日付を見て、思わず受け取る手が止まりました。
賞味期限はとっくに過ぎていて、ふやけたラップが少し変色しています。
トレーの底に薄く赤い液がたまっていて、見るだけでこちらの背中が冷えていきました。
「1週間くらい大丈夫でしょ」
家族はそう言って、にこやかに私のほうへパックを押し出しました。
判断するのは、いつも私です。
許容範囲の感覚が根本から違う
家族にとって、賞味期限の1週間後は「まだいける」のラインらしい。
私にとっては、生鮮品で1日過ぎただけでもにおいや色を慎重に見るラインです。
同じ冷蔵庫を共有しているのに、ここまで感覚がずれていることに、何度説明しても伝わりません。
子供のころから続いてきた家庭の習慣なのか、本当に気にしないのか、聞いても返事は決まって同じ。
「もったいないじゃん」
もったいないのは私もわかっています。
ただ、傷んだものを口に入れて体調を崩すリスクと天秤にかけたら、判断は一つしかありません。
「お腹壊すほうがもっともったいないよ」と返しても、家族は曖昧に笑うだけ。
冷蔵庫の中のもので私が処分判断を下す瞬間だけ、家族はすっと一歩引いて、後ろから様子を見ているような気がします。
結局その豚肉は、私がにおいを確認して、表面のぬめりを見て、迷った末に処分しました。
お昼は冷蔵庫の中にあった別の食材で、簡単な炒め物を作りました。
家族はテーブルにつくと「これも美味しいじゃん」と機嫌よく食べていて、さっき差し出してきた豚肉のことなど、もう頭から消えているようでした。
捨てる役にだけ回り続ける夕方
食卓につくと、家族は「今日も外食しないでよかった」と笑います。
私が捨てた豚肉のことは、おそらく明日には忘れているでしょう。
口頭で「いつまでに食べきって」と言うだけで、自分では日付も見ない。
買い込みも、仕分けも、判断も、最後の処分も、全部私の手の中で完結してしまう。
レジ袋を片付けながら、ふっと天井を見上げました。腹は立たないんです。ただ、何度繰り返しても変わらない静けさだけが、毎週同じ夕方に薄く積もっていきます。
冷蔵庫の扉を閉めるとき、いつも小さくクスッと笑ってしまう。期限の感覚が違うだけで、こんなにも家事の重さが片寄ってしまうのかと。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














