tend Editorial Team

2026.05.21(Thu)

「仕事を振るのは、あなたが慣れているから」と言い続けた同僚→会議での発言が空気を変えた瞬間

「仕事を振るのは、あなたが慣れているから」と言い続けた同僚→会議での発言が空気を変えた瞬間

定着した「慣れているから」の構図

その同僚は、面倒な業務をうまく避ける人だった。

クレーム傾向の顧客対応、調整に手間がかかる案件、締め切りが近い書類整理。

そういった仕事が、気がつくと私に集まっていた。

「仕事を振るのは、あなたが慣れているから」

口ぶりはいつも柔らかかった。

断れば気まずくなるとわかっていたので、受け続けた。

引き受けるたびに残業が増え、同僚の定時退勤が当然の景色になっていった。

評価面談でも、自分がこなしてきた業務量が上司の目にどこまで届いているのか、手応えがなかった。感謝の言葉もとっくに消えていた。

(このままでは、ずっと変わらない)

そう頭ではわかっていても、職場の空気を壊したくない気持ちが勝り、何か月も口をつぐんでいた。

仕事をこなすことと、ただ割り切ることの境界が、だんだんわからなくなっていた。

不満があるわけではなくなった、という感覚すら出てきていた。

それでも、誰かに認めてもらえる日を待ちながら、毎朝出社していたのは確かだ。

転機は、部署全体の進捗確認を行う全体会議だった。

画面に各人の担当業務が映し出される中、その同僚が自信ありげに口を開いた。

「先月のクライアント対応は、私がまとめて処理しました」。

私が連日かけて仕上げた案件だった。

手順書もメールの文面も、対応履歴のまとめも、全部私が作ったものだ。同僚は途中で一度確認をしてきただけで、実際の対応はほぼ関わっていない。

事実を並べるだけで十分だった

(このまま黙っていたら、また同じことが繰り返される)

そう気づいた瞬間、私は手を上げた。

落ち着いた声を意識しながら、担当した案件の数、対応にかけた時間、実際の作業内容、分担の実態を順番に話した。

感情は交えず、事実だけを並べることにした。

数字を出すと、話はぶれなかった。

会議室が静まり返り、同僚は下を向いたまま何も言わなかった。

上司がその場で業務配分の見直しを即決した。

会議が終わったあと、上司から「今日の発言は正確だった」と声をかけてもらえた。

実績を自分の口で伝えたことで、初めて評価の土台に乗れた気がした。

翌月の面談では、担当業務が正式に実績として認められた。

それ以降、一方的に業務を押しつけられることはなくなった。

怖かったのは発言するまでの時間だけで、伝えた後に変わった景色のほうが、ずっと大きかった。職場での「我慢」と「放置」は違う、と気づいた出来事だった。

あの会議室での一言が、長かった沈黙を終わらせた。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

RANKING

OTHER ARTICLES

NEW 2026.07.06(Mon)

「二人の将来のために投資を」SNSで知り合った優しい女性。だが、仲良くなってからの、信じられない相談に絶句
tend Editorial Team

NEW 2026.07.06(Mon)

「毎朝6時に窓を開けるね」一日中こちらを覗く近所の男性→日時を書き留めた手帳が私を救った
tend Editorial Team

NEW 2026.07.06(Mon)

「今日も一日中うるさい」隣家から3ヶ月鳴り続けた布を叩く音。だが、今までの記録を管理会社にぶつけた結果
tend Editorial Team

RECOMMEND

2026.01.29(Thu)

「非常に誠実で現実的」「本気で伸びてほしい」と期待の声も。チームみらい・安野氏、消費減税をうたわず、社会保険料軽減とAI...
tend Editorial Team

2026.05.17(Sun)

日の丸損壊罪をめぐる大論争!自国の象徴を傷つける行為は厳罰に処すべきか表現の自由として守られるべきか
tend Editorial Team

2025.10.08(Wed)

「世界に一台の…パインアメトラック」パインアメ公式が投稿した『激レアトラック』に「1台だけなんや ありがたやありがたや」...
tend Editorial Team