「少しくらい気を利かせてくれてもいいのに」親戚の前で妻に嫌味を言う母。だが、夫がその場で庇った結果
親戚が集まった実家で
お盆に、妻と二人で私の実家へ帰省したときのことです。
その日は親戚も集まっていて、広間には十数人が顔をそろえていました。
妻は普段あまり会うことのない親戚にも一人ずつ挨拶をし、少し緊張しながら席についていました。
私の母は昔から、親戚が集まると何かと世話を焼くタイプです。
そして同時に、「女性はこういう場では動くもの」という昔ながらの考えを持っているところもありました。
しばらくして、妻が席を立って洗面所から戻ってきたときです。
母がテーブルの上を見ながら、妻に声をかけました。
「少しくらい気を利かせてくれてもいいのに」
妻が戸惑った表情をすると、母は続けました。
「ほら、飲み物がなくなってる人もいるでしょう。こういうときは、少し回ってあげるものよ」
決して怒鳴ったわけではありません。しかし、周囲に親戚がいる中で言われた妻は、困ったように「すみません」と頭を下げました。
その姿を見て、私はさすがに黙っていられませんでした。
「そういうのはやめよう」
「母さん、そういうこと妻に言わなくていいよ」
私がそう口を挟むと、母は少し驚いた顔をしました。
「でも、みんな集まってるんだから、それくらいは…」
「今日は妻も一緒に顔を見せに来ただけだよ。親戚の世話をするために来たわけじゃないから」
私はできるだけ大げさにならないよう、普段どおりの口調で伝えました。
「飲み物が必要なら、俺もいるし、自分で取りに行けばいい。妻だけにやらせるのは違うと思う」
母はしばらく黙っていましたが、「そう」とだけ言って、それ以上は何も言いませんでした。
少し気まずい空気にはなりましたが、親戚たちもすぐに別の話を始め、その場はそれ以上こじれることなく終わりました。
帰りの車の中で、私は妻に謝りました。
「嫌な思いさせてごめん。母さん、ああいうところがあるから」
すると妻は少し笑って、首を横に振りました。
「言ってくれたから大丈夫。何も言ってくれなかったら、ちょっとつらかったかも」
その言葉を聞いて、私はほっとしました。
親戚が集まる場では、その家ごとの昔からの習慣が残っていることもあります。ただ、それを当然のように妻へ押し付けるのは違う。
家族だからこそ、言いにくいことでも線を引かなければならないと感じた出来事でした。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














