「この服装ありなの!?」礼儀正しい上司。だが、結婚式での服装に絶句
私の知る上司の顔
職場に、私より12歳年上の女性上司がいます。仕事ぶりはいつも隙がなく、後輩の私にも礼儀作法を厳しく説く、きちんとした人でした。
少し上の世代らしく、場にふさわしい装いにも、人一倍うるさい方だったのです。
会議の席次から名刺の渡し方まで、その指導は細やかでした。煙たく感じたこともありますが、社会人としての基本を叩き込んでくれたのは、まちがいなくこの上司です。
やがて私が結婚することになり、その上司も式に招くことにしました。あの厳しい人のことだから、きっとお手本のような装いで来るに違いないと、信じて疑っていませんでした。
会場に現れた装い
ところが当日、会場に現れた上司を見て、私は言葉を失いました。
(この服装ありなの!?)
目に飛び込んできたのは、きらびやかな金色の、丈の短いドレス姿でした。あれほどマナーに厳しかった人と同じ人物とは、とっさには信じられなかったのです。
けばけばしいというのではなく、それはそれで華やかで、お祝いの場に彩りを添えてはいました。
むしろ、若い参列者に混じっても見劣りしない、堂々とした着こなしだったほどです。それでも、私の思い描いていた上司の姿とのへだたりに、頭がついていかなかったのです。
厳格な人ほど、装いにも折り目正しさを求めるものだと、勝手に決めつけていたのかもしれません。
私はしばらく、その意外な姿から目を離せませんでした。
今も残る不思議
式の途中、上司はまっすぐに私のもとへ来て、あたたかい言葉をかけてくれました。
「立派な花嫁さんね。来られて本当によかった」
その物腰は、日ごろの凛とした上司そのもので、少しも変わりません。
ただ服装だけが、私の知る几帳面な人柄と、どうしても噛み合わなかったのです。
この人にとっては、装いの自由と仕事の厳しさは、きっと別々のものなのでしょう。責める気持ちなど、もちろん湧いてはきません。忙しい合間に駆けつけてくれたことが、ただ嬉しく思えました。
それでも、あの金色の残像だけは、いつまでも心の隅に居座っています。厳しさの奥に、あんな華やかさを隠していたのかと思うと、なんだか可笑しくなってきます。
嫌な思い出ではありません。ただ、あんなに意外な一面もあったのだと、今も折にふれて思い返してしまうのです。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














