tend Editorial Team

2026.09.01(Tue)

「Lサイズを頼んだはずなんですけど」コーヒーのボタンを押し間違えた客。だが、店員が責めずにかけた言葉

「Lサイズを頼んだはずなんですけど」コーヒーのボタンを押し間違えた客。だが、店員が責めずにかけた言葉

「Lサイズを頼んだはずなんですけど」

夕方のコンビニで会計を待っていたときのことです。コーヒーマシンの前から、少し困ったような女性の声が聞こえてきました。

見ると、小さな子どもを連れた女性が紙コップを手にしています。

「すみません。これ、Lサイズを頼んだはずなんですけど、なんだか少なくないですか?」

レジにいた店員さんがマシンのところまで来て、コップとボタンを確認しました。

どうやら女性は、Lサイズを購入したものの、マシンではMサイズのボタンを押してしまったようでした。

「えっ、でも私、ちゃんと押したと思うんですけど……。これ、ちょっと分かりにくくないですか?」

責められたと感じたのか、女性の声が少し強くなります。

店員さんは言い返すことなく、マシンの表示を指しました。

「サイズごとにこちらへ書いてあるんですが、ボタンが近いので間違えやすいかもしれませんね」

女性は指された場所をじっと見ます。

「あ……こっちがLなんですね」

さっきまでの勢いが少しだけなくなり、女性は手元のコップに目を落としました。

責めなかった店員に、女性が返した言葉

店員さんはそこで「押し間違えています」と念を押すこともありませんでした。

新しい紙コップを用意すると、いつもと変わらない調子で言いました。

「こちらでお入れしますね、レジはそのままで結構です」

女性は一瞬驚いた顔をしました。

「いいんですか?」

「はい。Lサイズでお会計いただいていますので、大丈夫ですよ」

店員さんがコーヒーを入れて差し出すと、女性は受け取りながら少し気まずそうに頭を下げました。

「……すみません。ありがとうございます」

すると、それまで黙って待っていた子どもが、母親の顔を見上げました。

「ママ、よかったね」

女性は少し笑って、「うん、よかった」と答えます。そしてもう一度、店員さんに「ありがとうございました」と言って店を出ていきました。

店員さんは特別なことを言ったわけではありません。ただ、間違いを必要以上に責めず、必要なことだけを伝えていました。

もしあの場で「お客様が押し間違えたんですよ」と強く言われていたら、女性も素直に引けなかったかもしれません。相手を追い詰めない伝え方ひとつで、その場の空気はずいぶん変わるのだと感じた出来事でした。


※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

RANKING

OTHER ARTICLES

NEW 2026.09.01(Tue)

「あの、注文はちゃんと通っていますか?」20分待っても料理が来なかった私。だが、店長が最初に伝えた一言
tend Editorial Team

NEW 2026.09.01(Tue)

「じゃあ本部に聞いてみるから」スーパーで値引きされてないことに不満を感じた客。だが、店長が変えなかった対応
tend Editorial Team

NEW 2026.09.01(Tue)

「その話、誰から聞きました?」親族の間で広がった身に覚えのない噂。だが、一人ずつ確かめた結果
tend Editorial Team

RECOMMEND

2025.10.28(Tue)

日本共産党・志位和夫氏「戦争被爆国の首相を担う資格はない」と高市首相を痛烈批判
tend Editorial Team

2026.02.15(Sun)

元フジ渡邊渚の強烈反論に賛否、PTSDへの疑念を一蹴しネット民を友達がいないと断じた選民意識の是非
tend Editorial Team

2026.07.08(Wed)

「俺の言うことが聞けないのか!」と威圧的な父。だが、入院した父の姿に感じたこと
tend Editorial Team