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2026.09.11(Fri)

「子どもはまだなの?」親戚の集まりで何度も聞かれた私。だが、隣の伯母が静かに返した言葉

「子どもはまだなの?」親戚の集まりで何度も聞かれた私。だが、隣の伯母が静かに返した言葉

また聞かれるだろうとは思っていました

親戚が集まる日は、食事が始まる前から少し身構えてしまいます。私は台所と座敷を行き来しながら、小鉢や湯呑みを運んでいました。

席につくと、案の定、向かいにいた親戚から声が飛んできました。

「そういえば、子どもはまだなの?」

「ああ…うん。まあ、そのうちね」

できるだけ軽く返したつもりでした。けれど少しして、別の親戚からも同じことを聞かれました。

「早いほうがいいんじゃない?あんまりのんびりしてると大変よ」

「そうだね。まあ、考えてはいるよ」

笑って答えましたが、胸の奥が少しだけ重くなりました。

こういう場で嫌な顔をすれば、今度は「そんなつもりじゃないのに」と空気が悪くなる気がして、私はいつも曖昧に笑ってやり過ごしていました。

伯母が静かに口を開きました

そのとき、隣にいた伯母が煮物の鉢を置きました。

「その話はやめましょう」

声は大きくありませんでしたが、座敷の空気が一瞬止まりました。

「え?でも別に、責めてるわけじゃないわよ」

伯母は少しだけ眉を寄せました。

「分かってるわよ。でも、その話はやめましょう。本人が困るでしょう」

私は思わず伯母の顔を見ました。伯母はこちらを見ず、いつものように自分の湯呑みにお茶を注いでいました。

すると別の親戚が、少し困ったように笑いました。

「みんな心配してるだけなのよ。昔はこういう話、普通にしてたじゃない」

伯母はそこで初めて顔を上げました。

「悪気がないのは分かってる。でも、その話はやめましょう。聞かれたくないことだってあるでしょう」

誰かを責めるような言い方ではありませんでした。それでも、それ以上その話を続ける人はいませんでした。

無理に笑わなくてもいい席になった

少し間が空いたあと、上座にいた親戚が「そういえば来年の法事、いつにする?」と話題を変えました。

別の人が漬物の味付けの話を始め、いつの間にか、いつものにぎやかな空気に戻っていました。

私はしばらく湯呑みを持ったまま黙っていました。すると隣から声がします。

「あんた、全然食べてないじゃない」

伯母が私の皿に唐揚げを一つ載せました。

「ほら、冷める前に食べなさい」

「うん。ありがとう」

それだけのやり取りなのに、張っていたものが少しほどけた気がしました。

帰り支度をして玄関で靴を履いていると、伯母が小さな袋を差し出しました。

「これ、持って帰りなさい。今日は疲れたでしょう」

「……ありがとう。助かった」

伯母は「何が?」とでも言うように笑いました。

「また来なさい。次はもっとゆっくり食べましょう」

私は今度は無理に笑わず、「うん、また来る」と答えました。


※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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