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2026.10.20(Tue)

「ねえ、授業見なくていいの?」授業参観中に壁にもたれておしゃべりする母親。だが、男の子の一言で教室中の視線が集まった瞬間

「ねえ、授業見なくていいの?」授業参観中に壁にもたれておしゃべりする母親。だが、男の子の一言で教室中の視線が集まった瞬間

壁にもたれて話し続ける母親たち

授業参観の日、私は少し早めに教室へ入り、後ろの壁ぎわに立っていました。

子どもたちは背筋を伸ばして座り、先生の話を聞いています。保護者たちも静かに授業を見守っていました。

ところが、後ろの出入口付近では、母親ふたりがおしゃべりを続けていたのです。

「ねえ、今日このあと時間ある?」

「あるよ。どこか寄っていかない?」

最初は小さな声だったのですが、次第に笑い声まで聞こえるようになりました。

すぐそばにいた父親が咳ばらいをしても、ふたりは気づかない様子です。

「ねえ、授業見なくていいの?」

「いいの、いいの。参観なんて、後ろに立ってればいいんだから」

そう言って、ひとりの母親は壁に背中を預け、楽しそうに笑っていました。

そのときです。

パッと教室の電気が消え、すぐにまたつきました。

「あれ?」

私は思わず天井を見上げました。

すると、また電気が消えたのです。

何が起きているのかと周囲を見回した私は、原因に気づきました。

壁にもたれている母親の肩が、照明のスイッチに触れていたのです。

笑いながら肩を動かすたびにスイッチが押され、電気がついたり消えたりしていました。

当の本人は、まったく気づいていないようでした。

男の子の一言で集まった視線

何度も照明が点滅するので、子どもたちも落ち着きません。

天井を見上げたり、隣の子と顔を見合わせたりしています。

わが子も鉛筆を止め、不思議そうに上を見ていました。

先生も一度、教室の後ろに視線を向けましたが、授業はそのまま続いています。

私も注意したほうがいいと思ったものの、知らない保護者に声をかけるのは気が引けました。

そんなとき、前の席にいた男の子が、すっと手を挙げたのです。

「はい、どうしましたか?」

先生が声をかけると、男の子は天井を指さしました。

「先生、電気がチカチカします」

教室が一瞬、静かになりました。

先生は天井を確認すると、教室の後ろにあるスイッチのほうへ目を向けました。

その視線につられるように、子どもたちが次々と振り返ります。

保護者たちの視線も、壁にもたれていた母親へ集まりました。

「あっ…!」

母親はようやく自分の肩がスイッチに当たっていることに気づいたようです。

慌てて壁から身体を離しました。

すると、それまで点滅していた電気が、ぴたりと落ち着いたのです。

母親は気まずそうにうつむき、隣で話していた母親も口を閉じました。

先生は男の子に笑顔を向けました。

「教えてくれてありがとう。じゃあ、授業を続けましょうね」

その後、ふたりの母親がおしゃべりを再開することはありませんでした。

チャイムが鳴るまで、教室の後ろはすっかり静かになっていました。

子どもたちの授業を見に来たはずなのに、自分たちが授業を妨げてしまっていたふたり。

男の子の素直な一言が、何よりもはっきりとそのことを伝えたように感じました。


※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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