「金額じゃなくて気持ちだからな」お年玉1000円の従兄弟が親戚付き合いを説教。しかし、母親が口を開くと
毎年のお年玉で気になっていたこと
正月になると、親戚の家に集まって、お互いの子どもにお年玉を渡します。
僕の家は子どもが1人、従兄弟の家は子どもが2人です。
僕は従兄弟の子どもたちに、毎年1人2000円ずつ渡していました。
一方、従兄弟から僕の子どもへのお年玉は1000円です。
子どもたちの年齢も違うので、同じ金額でなければいけないとは思っていませんでした。
ただ、何年たっても金額が変わらないことに、少し引っかかる気持ちはありました。
ある年の正月、玄関先で子どもの分のぽち袋を受け取ると、従兄弟が笑いながら言いました。
「まあ、お年玉って金額じゃなくて気持ちだからな」
「うん、そうだな」
僕も笑って返しましたが、内心では少し複雑でした。
もちろん、金額だけで気持ちを判断するつもりはありません。それでも、こちらは毎年2人分を渡しているのに、そんなふうに言われると、何となく釈然としなかったのです。
だからといって、お年玉の金額について自分から話を持ち出すのも気が引けます。結局、その年も何も言いませんでした。
親戚の前で始まったお年玉の話
別の年の正月の昼、親戚が集まった居間で、従兄弟が職場の人付き合いについて話し始めました。
子どもたちは奥の部屋でカードゲームをしています。
「やっぱり、人付き合いは大事だよな。そういうのをおろそかにすると、仕事でも信用されなくなるからさ」
僕は相づちを打ちながら聞いていました。
すると、従兄弟は親戚付き合いの話を始めました。
「うちはお年玉だって、毎年ちゃんと渡してるしな。親戚にはきちんとしないと」
「そうだな」
「お前のところも、そういうの見習ったほうがいいぞ」
そう言って従兄弟は僕のほうを見ました。
僕も毎年、従兄弟の子どもたちにお年玉を渡しています。
それなのに、まるで僕が親戚付き合いを大切にしていないかのような言い方です。
さすがに言い返したくなりましたが、せっかくの正月に言い争いをするのも嫌で、黙っていました。
そのとき、座卓の向こうでみかんをむいていた従兄弟の母が、手を止めました。
「ちょっと、あんた」
「ん?何?」
「向こうは1人2000円ずつくれてるのに、1000円なの?」
「え?いや、それは…」
突然の指摘に、従兄弟は言葉を詰まらせました。
従兄弟の母は続けます。
「孫たちがいくらもらってるか、あんたも知ってるでしょう。金額がすべてじゃないけど、人に見習えって言うなら、自分の渡し方も考えなさいよ」
従兄弟は何か言いかけましたが、結局何も言わず、座卓に目を落としました。
台所から顔をのぞかせた別の叔母も、小さくうなずいていました。
僕は少しほっとしました。ずっと自分からは言い出せなかったことを、従兄弟の母が指摘してくれたからです。
そして次の正月、従兄弟は母親の前で、僕の子どもにぽち袋を渡しました。その中身は2000円でした。
「こういうのは、額も気持ちのうちよ」
従兄弟の母がそう言うと、従兄弟は小さく肩をすくめ、黙って財布をしまいました。
それ以来、従兄弟が自分からお年玉の話を持ち出すことはなくなりました。
我が家では、お年玉は高校を卒業するまでと決めています。これからも続く親戚付き合いだからこそ、お互いに気持ちよくやり取りできればと思っています。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














