「最初に『来月返す』と言われてから、もう何か月も経っていますよ」お金を返さない親戚に、法事の席で伝えた結果
身内だからと、紙を書かずに貸したお金
ある夜遅く、玄関のチャイムが鳴りました。ドアを開けると、年上の親戚が申し訳なさそうに立っていました。
「悪いな、こんな時間に。急な出費があって、少しお金を貸してもらえないか」
親戚は玄関先で手を合わせ、僕に頭を下げました。付き合いの長い相手ですし、困っているなら力になりたいと思いました。
「わかりました。いつ返してもらえますか?」
「来月には必ず返すよ。親戚同士で借用書なんて、他人行儀だろ?」
少し気になりましたが、返すと約束してくれたので、それ以上は言いませんでした。
僕は財布から無理のない額を出して渡しました。
ところが、約束の月が過ぎても返済はありません。
気になって電話をかけると、親戚は特に悪びれる様子もなく答えました。
「今ちょっと厳しくてさ。そっちは別に困ってないんだろ?」
「困っているかどうかじゃなくて、約束したお金なので…」
「わかってるよ。そのうち返すから」
それ以上話しても仕方がないと思い、その日は電話を切りました。
しかし、それから何か月経っても返済はなく、親戚から連絡が来ることもありませんでした。
もう一度催促したい気持ちはありましたが、親族同士でお金の話が広まるのも気まずく、僕は誰にも相談できずにいました。
法事の席で聞いた、親戚の旅行話
そんな中、親族の法事がありました。
お経が終わると、本家の座敷に料理が並び、親族が座卓を囲みました。
お金を貸した親戚も来ていて、楽しそうに話していました。
「この前、家族で旅行に行ってきてさ。たまにはぜいたくしないとな」
周りの親族たちは笑いながら土産話を聞いていましたが、僕は素直に笑えませんでした。
返済が厳しいと聞いていたので、旅行に行ったという話には驚きました。
それでも、せっかくの法事の席でお金の話を持ち出すのはためらわれ、黙って聞いていました。
食事が終わり、帰ろうとしていたときのことです。
まだ親族が座卓に残っている中、例の親戚が僕のそばに来ました。
「ああ、お金のことだけど、もう少し待ってくれな。また来月には何とかするから」
その言葉を聞いて、僕もさすがに黙っていられませんでした。
「最初に『来月返す』と言われてから、もう何か月も経っていますよ」
親戚は少し困ったような顔をしました。
「いや、だから今はちょっと厳しくて…」
「それは前にも聞きました。でも、返せないなら連絡くらいしてほしかったです。さっき旅行に行ったという話もされていましたよね」
親戚はすぐには答えませんでした。
すると、近くで話を聞いていた年配の叔父が口を開きました。
「え、まだ返してなかったのか?旅行に行ったって言ってたじゃないか」
親戚は叔父のほうを見ましたが、何も言い返さず、うつむいてしまいました。
僕もそれ以上は責めませんでした。ただ、今度こそ約束を守ってほしいと思いました。
翌週、僕の口座に貸したお金が振り込まれました。
返ってきたことにはほっとしましたが、親戚だからといって、口約束だけでお金を貸すべきではなかったと感じました。
今では親しい相手でも返す日をはっきり決め、返ってこなくても困らない額しか貸さないようにしています。
あれ以来、親族の集まりで、その親戚が僕の隣に座ることは一度もありません。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














