「予約制の駐車場とか、ケチくさいなー」と居座る男。黒い水を浴びた新車の横で、管理人さんが貼り紙を指さした日
来客用の駐車場に居座る男
ミニバンが、予約制の来客用駐車場に毎週末居座っていました
私が暮らす分譲マンションには、事前予約制で有料の来客用駐車場があります。住民にとって大切な共用スペースです。
ところがある時期から、見慣れないミニバンが、毎週末の金曜の夜から月曜まで居座るようになりました。
管理人さんが警告の紙を挟んでも、翌週にはまた停まっています。何度注意されても変わらない様子に、私も困惑していました。
見かねて声をかけた住民に、車の持ち主の若い男性は、悪びれもせずこう言い放ったそうです。
「予約制の駐車場とか、ケチくさいなー。」
どうせ空いているのだから使ってやっている、とまで言ったといいます。
予約を入れても車を停められず、来客時に困ることもありました。それでも男性は、無断駐車を続けていました。
警告の紙を挟んでも、男性は気にせず停め続けていました
そんな男性の態度に、住民の間でも不満が募っていました。しかし、男性が駐車をやめる気配はありません。
「いつか痛い目を見ればいいのに。」
そんな声が、あちこちから聞こえてくるようになりました。私も同じ気持ちでしたが、注意されても変わらない男性に、どうすればいいのか分かりませんでした。
結局、管理人さんの対応を見守るしかなく、週末になるたび、男性の車が去る時を待つ日々が続いていました。
清掃の日に降ってきた黒い水
排水管清掃の日、真上の古い配管から黒い水が車に降りかかりました
そして先月、思いがけない出来事が起きました。マンションの排水管清掃の日のことです。
あの駐車場の真上には、古い排水管が通っています。高圧洗浄が始まってまもなく、劣化した継ぎ目から、黒い錆水と泥が勢いよく噴き出しました。
その真下に停まっていたのが、例のミニバンです。屋根からフロントガラスまで黒い水と泥を浴び、いつもきれいだった車体は、すっかり汚れてしまいました。
血相を変えて駆けつけた男性は、作業の業者さんに激しい口調で怒鳴りました。
「新車なのに!誰が責任取るんだ!」
詰め寄られた業者さんは、困った様子でした。
管理人さんが貼り紙を指さし、男性は赤い顔でうつむきました
集まった住民たちと一緒にその様子を見ていた私の前で、管理人さんは掲示板の貼り紙を指さしました。
「本日作業のため、駐車禁止と書いてあります。」
男性が停めていたのは、そもそも予約していない来客用駐車場です。しかも、その日は清掃作業のため、駐車禁止と掲示されていました。
管理人さんから指摘を受けた男性は、口を結んだまま黙っていました。そこへ、住民の一人がぴしゃりと言い放ちました。
「予約もせずに停めてたんでしょう。」
周囲の住民が見ている中で、男性は赤い顔でうつむきました。あれほど強気だった男性が、今度は何も言わずに汚れた車を拭いています。その背中を見ながら、私はこれまでのことを思い返していました。
翌週から、あのミニバンを見かけることはなくなりました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














