「今月も有給?何しに行くの?」と休みの理由を毎回問いただすお局。私が行き先を答えると、お局の顔が引きつった
申請書を受け取るお局の問いただし
お局は申請書を受け取り、私に休みの行き先を尋ねました
私は事務所で働く30代の会社員です。同じ部署には、長年勤めている年上の女性、いわゆるお局がいます。
部署のことは何でも把握していたいようで、私たちの予定まで細かく気にしています。
休みの申請書を出すと、お局はいつも私の席まで来て、休む理由を聞いてきます。
有給を取るたびに同じやり取りが続いていたため、申請書を出す朝は少し身構えてしまいます。
この日も、有給の申請書を渡すと、お局は紙を受け取り、笑顔で顔を近づけてきました。
「今月も有給?何しに行くの?」
私は濁そうとしましたが、お局に行き先を聞かせるよう迫られました
これまでの私は、『家の用事で』『ちょっと用事があって』と、あいまいに答えてきました。
ところが、お局は誰と行くのか、いつ決まったのかと、さらに質問を重ねてきます。答えるほど質問が増え、休みを取るのが気重になっていました。
ところが今月は、前から決めていた大事な予定があり、何日も休むつもりでした。
お局は申請書の日付をじっと見て、眉をひそめました。私はまた質問が続くのかと思い、気が重くなりました。
「今月は何日も休むのね。」
「どこへ行くのか、聞かせて。」
いつものようにあいまいに答えても、さらに聞かれるかもしれません。私は申請書を持ったお局の手元を見つめながら、どう答えようか考えていました。
お局のほうへ顔を向けた私
私は笑顔でお局に、好きなバンドの全国ツアーに行くと答えました
あいまいに答えるから、かえって質問が続くのかもしれません。
それなら、聞かれたとおりにはっきり伝えよう。私はそう決めました。
私は体ごとお局のほうへ向き直り、背筋を伸ばして、思いきり笑いかけました。
「好きなバンドの全国ツアーに行きます!」
「初日から最終日まで追いかけます!」
自分でも驚くほど、明るくはずんだ声が出ました。
事務所に響いていた話し声やキーボードの音が、ふっと途切れました。
お局は引きつった顔で席に戻り、以後は理由を聞かなくなりました
お局は目を見開いたまま、しばらく動きません。口元がひくひくと動き、笑おうとしているように見えました。
「そ、そう……楽しんできてね。」
「ありがとうございます!」
お局は申請書を私の机に置き、しばらく口ごもっていました。
やがて、黙って自分の席へ戻っていきました。それ以上、休みの理由を聞かれることはありませんでした。席に着いてからも、お局はこちらを向こうとしませんでした。
あれからお局は、私の申請書を黙って受け取るようになり、行き先も理由も聞かれません。
申請書を出す朝の気持ちが、前よりずっと軽くなりました。休みの前日は、いつもより早く仕事が片づきます。ツアーの日が近づくほど、仕事にも張り合いが出ています。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














