「それ、学生の頃にもらったやつかも」義実家の冷蔵庫から出てきた便秘薬→夫が青ざめた本当の理由
義母が席を外した隙、思い切って開けた冷蔵庫の扉
お正月の挨拶で、夫の実家を訪ねた、その日のことです。
義母はご近所への挨拶回りで席を外し、夫は居間で義父と話し込んでいました。
キッチンに立った私は、ふと、冷蔵庫の扉に手をかけます。
義実家の冷蔵庫は、いつ開けても物がぎゅうぎゅうに詰まっています。
そして、上段の真ん中には、いつからあるのか分からない、緑色のドロドロした液体の瓶が、堂々と鎮座しています。
義母は「冷蔵庫に入れておけば安心」と本気で思っていて、誰かが勝手に処分すると烈火のごとく怒るのです。
誰も瓶に手を出せず、上段は事実上の聖域。
でも、その日の私は、なぜか胸の奥がざわついていて、瓶のさらに奥を確かめずにはいられませんでした。
緑色の瓶を、そっと脇によけます。
奥の棚に手を伸ばすと、ひんやりとした白い箱の角が、指先にこつんと当たりました。
「それ、学生の頃にもらったやつかも…」夫が青ざめた瞬間
引っ張り出してみると、それは市販の便秘薬の小箱でした。
見覚えのない、古びたパッケージ。
側面には、誰かが小さく日付をボールペンでメモしていて、目を凝らした瞬間、私は思わず息を呑みました。
そこに書かれていたのは、夫の名前だったのです。
箱を抱えて居間へ向かい、夫の前にそっと差し出しました。
夫はしばらく目を細めて箱を眺め、それからゆっくりと顔色を変えました。
「それ、学生の頃にもらったやつかも…」
声は、いつもの夫より一段低くなっています。
箱は未開封ではなく、中身入りのまま。
つまり、十年以上、夫の学生時代から、この箱は冷蔵庫の奥でずっと食品と並んでいたことになります。
義父は隣で、苦笑いとも困惑ともつかない顔で頭を抱えていました。
「お母さんは、入れたら忘れちゃうからね」
義父のひと言で、私は床に視線を落とすしかありませんでした。
その後、義母が帰宅し、私と夫はこわごわと便秘薬の話を切り出しました。
義母は意外にも「あら、こんなところにあったの」と笑い飛ばし、その場で処分してくれました。
けれど、緑色の瓶については「あれは大事だから」と、相変わらず手をつけさせてくれません。
その日以降、義実家で出される作り置きの料理を口にするたびに、私の頭にはあの白い小箱が、ふっと浮かびます。
見えない奥に、いま、いったい何が眠っているのか。
義実家の冷蔵庫の扉は、私にとって少しだけ、開けるのが怖い扉になってしまったのでした。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














