「二人で話せる場所に行かない?」とデート終わりに誘ってきた男。だが、断った翌日に男が送ってきた一文にドン引き
画面の向こうにあった違和感
マッチングアプリで知り合った相手と初めて会う日。
やり取りの段階では穏やかな印象で、私自身も期待半分、不安半分で待ち合わせ場所に向かっていた。
会う前のメッセージでは趣味や仕事の話を一通り重ねていて、悪い人ではなさそうだ、というのが私の率直な感想だった。
食事の場で会話は普通に弾み、会計の段になって相手が「ここは出すよ」と先に伝票を取った。
私は遠慮しつつも、その厚意を受け取ることにした。お礼の言葉も、そのときはちゃんと伝えたつもりだった。
店を出てしばらく歩いたあたりで、ふと相手の口調が変わった。
「もう少しだけ、二人で話せる場所に行かない?」
遠回しな言い方だったが、向かおうとしている方向で意図はすぐ伝わった。
私はその場で「今日は帰ります」と答え、改札で別々の方向に分かれた。
電車の中で考えていたのは、楽しかったかどうかではなく、自分が相手に何を期待されていたのか、ということばかりだった。
家に着いてから一人で振り返ると、お礼を伝える気持ちが半分、もう会わないという気持ちが半分。早めにきちんと伝えておくほうが、お互いのためだと思った。
画面に並んだ請求の言葉
翌朝、丁寧な言葉で「もう連絡は控えようと思います」とメッセージを送った。
引きずるよりは早く区切るほうがいい、それが私なりのけじめだった。
返ってきたのは思いがけない一文だった。
「奢ったぶん、返金してほしい」
画面を見つめたまま、しばらく動けなかった。
先に支払いを申し出てくれたのは向こうで、こちらは何度かお礼も伝えている。
誘いを断った瞬間に「貸し」に切り替わる感覚が、初対面の相手から飛んできた事実に肌が冷えた。
(深追いされたら困る)
そう思った私は、自分の分の金額に少し上乗せして振り込んだ。
それだけ伝えて、アプリも開かないようにした。
お金を払ったのに、なぜか自分のほうが息をのんでしまう感覚だけが、しばらく胸に残った。
穏便にしまったつもりが、相手にとっては「払わせて当然」だったのかもしれない、と思うとさらに気持ちが沈んだ。
翌日になっても、その翌日になっても、相手から追加の連絡は来なかった。
代わりに、画面を閉じても消えないものだけが残った。
誘いを断ったあとに送ってくる言葉が「ご飯代」だったということ。それを当然の権利として並べてくる人と、自分はあの夜、向かい合って食事をしていたのだ、という静かな事実だった。次に誰かと会うときは、最初から自分の分は自分で支払うのだと、そう静かに決め直した夜だった。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














