「養われてるくせに!」と妻を見下す夫。だが、子供の純粋な疑問で夫の顔色が真っ青に
見下されていた日々
結婚してからずっと、夫は私を一段下に見ていた。
きっかけは、私が在宅で働く道を選んだことだ。会社勤めの自分が偉い、家にいる妻は養われている。夫の中では、それが揺るがない序列だった。
「養われてるくせに!」
少しでも意見すれば、決まってこの一言が飛んでくる。気に入らないことがあれば、何日でも無視を貫いた。
「無視してないで、話を聞いてよ」
「聞く価値のある話なら聞くけどな」
そのたびに私は黙った。言い返したところで、無視の日数が延びるだけだとわかっていたからだ。
けれど、一つだけ夫が知らないことがあった。在宅で続けてきた副業の収入は、とっくに夫の給料を追い越していた。
多い月には、その倍以上になる。私はそれを、あえて言わずにいた。打ち明ければ夫のプライドを傷つけ、家の空気がもっと悪くなる気がして、口にできなかった。
食卓で凍った空気
その夜も、夫は不機嫌を撒き散らしていた。夕食の席で、誰とも口をきかない。
重い空気の中、五歳の息子が無邪気に口を開いた。
「パパってどうしていつも怒ってるの?ママの方が稼いでるのに」
その瞬間、夫の箸が止まった。
顔から血の気が引き、唇がわずかに動く。
「……どこでそんなこと聞いた」
声がかすれていた。
けれど息子は、お金の話を聞いていたわけじゃない。ただ、夜遅くまで机に向かう母親の背中を、毎日見ていただけだった。
私は黙って席を立ち、棚から通帳を持ってきた。夫の目の前で開く。記された数字は、夫の収入を大きく上回っていた。
「ずっと言いたかったんだよね。これ見ても、まだ『養ってる』って言える?」
夫は通帳に目を落とし、固まった。もう一度、信じられないように数字を見直す。
「ずっと言ってたよね。『養われてる立場のくせに』って。本当は、どっちが養ってたのかな」
夫は何も言い返せなかった。顔面蒼白のまま、視線をさまよわせている。
やがて、ひとつ大きく息を吐くと、力なくうつむいた。息子は、そんな父親をきょとんと見つめていた。
変わった態度
翌日から、夫はあの口癖を一切口にしなくなった。代わりに、これまで一度も触れなかった家事に手を出し始めた。
「洗い物、やっといたよ」
そう報告しては、私の表情をちらりとうかがう。無視を決め込んでいたあの頃の姿は、もう見る影もなかった。
「助かる。ありがとう」
私が淡々と返すと、夫はきまり悪そうにうつむいた。妻を見下していたはずの人が、今は私の顔色を必死に読んでいる。立場は、もう完全に逆転していた。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














