「旅行には100万円くらいかけてるの」見栄を張り続けたママ友。だが、夫が漏らした事実に空気が凍りついた
夏休み前に始まった旅行自慢
夏休みが近づいたある日、幼稚園のお迎えを待つ保護者の間で、休み中の予定が話題になりました。
「今年はどこか行くの?」
ママ友に聞かれ、私は正直に答えました。
「近場の温泉に一泊する予定です」
すると彼女は、少し得意げに笑いました。
「うちは毎年ハワイ。旅行には100万円くらいかけてるの」
「毎年100万円?」
「主人が外資系で役職についてるから、それくらい普通なのよ」
さらに、「国内で一泊だけだと、子どもは退屈しない?」とまで言われました。
彼女は以前から、夫の会社や収入の話をよくしていました。
年収は2000万円を超えている、海外出張で忙しい、いずれは本部の責任者になる。話すたびに内容が少しずつ大きくなっているように感じましたが、確かめるすべはありません。
私は娘同士の関係を悪くしたくなかったため、「すごいですね」とだけ返し、深く聞かないようにしていました。
夫も参加した幼稚園の夏祭り
数週間後、幼稚園で夏祭りが開かれました。
休日だったため、普段は顔を見かけない父親たちも大勢参加していました。
例のママ友も、夫と子どもを連れて来ていました。
近くにいた保護者が夏休みの予定を尋ねると、彼女はいつもの調子で答えました。
「今年も海外に行くのよ」
ところが、その言葉を聞いた夫が、驚いた顔で妻を見ました。
「何の話?今年は俺の実家に二泊するだけだろ」
ママ友の笑顔が固まりました。
「海外は秋の話よ。まだ決まってないけど」
「いや、海外旅行なんて結婚してから一度も行ってないじゃないか」
夫は責めるつもりではなく、本当に話が分からない様子でした。
周囲にいた保護者たちは、何も言えずに黙ってしまいました。
さらに重なった思わぬ再会
気まずい空気の中、別のママの夫がこちらへ歩いてきました。
ママ友の夫を見ると、驚いたように声をかけます。
「あれ、○○さん。お子さん、こちらの園だったんですね」
ママ友の夫は、慌てて姿勢を正しました。
「部長、お疲れさまです」
その男性は、ママ友が何度も自慢していた会社で、夫の直属の上司をしている人でした。
「今日は会社じゃないんだから、そんなにかしこまらなくていいですよ」
部長はそう笑いましたが、ママ友はうつむいたままです。
夫が本当に同じ会社で働いていたことは事実でした。しかし、役職についているという話は違っていたようです。
ママ友は「子どもが呼んでるから」と小さな声で言い、その場を離れていきました。
自慢話がなくなった送り迎え
夏休みが明けると、ママ友から夫の収入や旅行の話を聞くことはなくなりました。
以前のように誰かの予定を聞いて比べることもありません。
ある日の帰り道、偶然二人きりになったとき、彼女がぽつりと言いました。
「この前は、ちょっと話を大きくしすぎた」
私は理由を尋ねず、「そうだったんですね」とだけ答えました。
その年、わが家は予定どおり近場の温泉へ行きました。豪華な旅行ではありませんでしたが、娘は何度も「楽しかった」と話してくれました。
旅行にいくらかけたかより、一緒に過ごした家族が楽しかったかどうか。そのほうが、ずっと大切なのだと思います。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














