夫「仕事で疲れてるの俺だけ」育児ノータッチで妻に説教→妻の涙の本音に態度が一変
「疲れてるの俺だけ」
出産から一か月、私の毎日は授乳と寝かしつけの繰り返しだった。
夜は二時間と続けて眠れない。日中も家事の合間に細切れの仮眠を試すが、子どもが泣けばすぐに起きる。
それでも夫は、家事も育児もほとんど手をつけなかった。
「仕事で疲れてるの俺だけだろ。お前は家にいるんだから」
休日にスマホをいじりながら、夫はそう言った。
「仕事で疲れてるの俺だけ」
そう言われるたび、私は言葉を返せなくなった。
「家にいるって、ずっと子どもと二人なんだけど」
「でも昼間、寝られるじゃん」
「寝られないよ。泣いたら、すぐ起きなきゃいけないの」
夫は「ふうん」と気のない返事をして、それきりだった。
スマホの画面に目を戻し、もう話は終わったという顔をしている。わかってもらおうとするほど、虚しさだけが積もっていった。
こらえきれなかった夜
限界がきたのは、ある夜だった。子どもをやっと寝かしつけたあと、私は涙が止まらなくなった。
「もう、無理かもしれない」
夫が驚いた顔で振り向く。
「私、毎晩何回起きてるか、あなた知ってる?」
夫は答えられなかった。
「大変なのは私だけじゃないって、言ってほしいわけじゃないの。ただ、見てほしかった」
そう言って、私は声を上げて泣いた。夫はしばらく黙ったまま立ち尽くしていた。やがて、ゆっくりとうつむいた。
「……悪かった」
絞り出すような声だった。その夜は、それ以上の言葉はなかった。
翌朝の小さな一冊
朝、目を覚ますと、台所で夫がぎこちない手つきでミルクを作っていた。
テーブルには一冊のノートが開いて置かれている。近づいて、私はそのページに目を落とした。
「二時、ミルク一〇〇。三時半、おむつ替え。五時、また起きる」
夜中の世話の記録が、時刻と分量できっちり書き込まれていた。
私が泣き疲れて眠ったあと、夫が代わりに起きて、一晩中つけてくれていたのだ。文字は途中から疲れて乱れ、それでも最後まで途切れていなかった。
「一晩やっただけで、こんなに目が回るとは思わなかった」
夫はノートを指でなぞりながら、声を落とした。
「昼間に寝られるだろ、なんて、二度と言わない」
いつも自信たっぷりだった夫が、すっかり小さくなっていた。それからの夫は、おむつ替えもミルク作りも自分から動くようになった。記録のノートは、毎日少しずつ埋まっていった。
「今日の夜泣き、俺の担当な」
あれだけ偉そうに説教してきた人が、今は私の寝顔を気づかうようになった。涙でぶつけた一夜と、夫が自分で書いた一冊のノートが、二人の関係をすっかり変えていた。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














