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2026.07.23(Thu)

「都会育ちには無理でしょ?」納豆雑煮を出して夫を試した義母。だが、夫の一言に義母が驚いたワケ

「都会育ちには無理でしょ?」納豆雑煮を出して夫を試した義母。だが、夫の一言に義母が驚いたワケ

試すような義母の一言

正月、妻の実家の座卓に、家族そろって腰を下ろした。

義母が運んできたお椀からは、白い湯気が立っている。

のぞき込んで、私は目を疑った。

澄んだ汁の中に、糸を引く納豆がどっさり入っている。

雑煮といえば澄まし汁か味噌仕立てしか知らなかった私には、初めて見る取り合わせだった。

箸をつけあぐねていると、義母がにやりとした。

「都会育ちには無理でしょ?」

婿の私を、ちょっと試すような口ぶりだった。

田舎の味を知らないだろう、と決めてかかっている。

「うちの雑煮は代々これなの。食べ慣れないと、箸が止まるわよねぇ」

そう言って、こちらの反応をうかがっている。

義父は素知らぬ顔で新聞をめくり、妻だけが心配そうにこちらを見ていた。

「無理して食べなくてもいいのよ。口に合わないなら、残してくれて構わないから」

やさしい言葉のようで、その裏に「どうせ食べられないでしょう」という響きがある。義母はそういう試し方をする人だと、短い付き合いのなかでも何となく分かっていた。

正直、匂いには面食らった。でも、せっかく朝早くから作ってくれたものだ。私は義母の目を見て、お椀を持ち上げた。

完食した婿におかわりを

ひと口、納豆と餅を一緒にすすってみる。粘りと出汁の旨みが混ざり合って、思っていたよりずっとまろやかだった。気づけば箸が進み、私はお椀を空にしていた。

「ごちそうさまです。これ、いけますね」

そう言って、私は思わず頼んでいた。

「おかわりを」

義母の得意げな笑みが、そこで固まった。

「……え、本当に?」

試すつもりが、まさか二杯目を求められるとは思っていなかったらしい。差し出したお椀を前に、目をぱちくりさせている。

「うちの子たちだって、小さい頃は納豆の雑煮を嫌がったのに」

義母がそうこぼすと、妻が横から口を挟んだ。

「この人、変わったものほど嬉しそうに食べるんです」

その言葉に、義母の張りつめた表情がほどけていくのが分かった。

「無理して食べなくても」

「いえ、本当に美味しいので」

私がそう返すと、義父がぷっと吹き出した。

「母さん、完敗だな」

その一言に、座卓が笑いに包まれた。義母は決まりが悪そうに、それでも嬉しそうに、鍋から二杯目をよそってくれた。妻も肩の力を抜いて笑っている。

見慣れないものを遠ざける前に、まず味わってみる。たったそれだけで、身構えていた義母との距離が縮まった。あの正月以来、私は義実家の食卓で、一番の食いしん坊として迎えられている。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、50代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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