義母「実家で料理習わなかったの?」→夫「母さんより妻の飯が好きだ」3年貶され続けた嫁の隣で姑が黙った
玄関に置かれた紙袋
仕事から帰ると、玄関に見慣れない紙袋が置いてあった。夫の実家からの届け物だという。
中をのぞくと、たたまれた一枚の上着が入っていた。
新品ではない。うっすらと、他人が使った気配が残っている。
「それ、母さんからだよ」
夫がそう教えてくれた。義母が通販で買ったものの、体に合わなかったのだそうだ。
試着もせずに注文して、届いてから合わないと気づいたらしい。
返品するのも面倒だったのだろう。行き場をなくしたそれが、めぐりめぐって我が家にやってきたというわけだ。
そして夫は、義母の言葉をそのまま伝えた。
「サイズ違ったから、嫁が使えばだって」
私は、返す言葉が見つからなかった。
不要品の行き先
義母からのこうした「贈り物」は、これが初めてではなかった。
好みに合わない置物、封を切った菓子折り、着なくなった服。
義母が持て余したものが、なぜかいつも我が家に流れてくる。
去年の暮れにも、趣味に合わないと言って大きな置物を押しつけられた。
飾る場所にも困り、結局はしまい込んだままだ。
(私は、便利な処分場じゃない)
けれど波風を立てたくなくて、私はいつも笑って受け取り、こっそり手放してきた。今回もそうするつもりだった。
ところが、この日は違った。私の表情に気づいた夫が、上着を手に取って首を横に振ったのだ。
夫が線を引いた夜
夫は迷わず義母に電話をかけた。私が止める間もなかった。
「使い古しを送るの、やめてよ」
静かだが、はっきりとした口調だった。
「自分がいらないから嫁に、っていうのは、贈り物じゃない。妻に失礼だよ」
電話の向こうの義母は、しどろもどろになっていた。
何か言いかけては黙り、最後には小さな声で「そんなつもりじゃ」とこぼすだけ。いつも強気な義母が、言葉に詰まっていた。
「わかってくれたなら、いいんだ」
受話器を置いた夫は、私に向き直って言った。
「嫌なものは嫌って、はっきり言っていいんだよ。母さんも、それでやっと気づくから」
長いあいだ我慢してきたことを、初めて誰かに肯定してもらえた気がした。
あの日を境に、一方的な荷物は届かなくなった。私はあの上着を、迷いなく処分した。
次に義母に会ったとき、彼女は「これ、要る人いる?」と、先にこちらの都合を尋ねるようになっていた。たった一本の電話が、確かに何かを変えたのだ。
誰かの不要品を、笑って引き受ける必要はもうない。夫がそう教えてくれた気がした。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














