「洗濯物を夜に回すな、うるさい」家事を全部夫に押し付けた妻。だが、妻の不倫が発覚して別れを決意
回せる時間は、その時間しかなかった
掃除、洗濯、料理、買い出し、お金の管理。家事と名のつくものは全部、夫である私の担当でした。
妻の仕事は、出来上がったものに点数をつけることだけです。
「この味噌汁、薄い。作り直して」
言われた通りに鍋を火にかけ直す。そんな夜が、いつのまにか当たり前になっていました。
人手不足で職場が回らず、帰宅が夜九時を過ぎる日が続いた時期です。ドアを開けると、真っ暗な台所と、テレビを見る妻の背中がありました。
「ご飯が出てこないんだけど。私、何時間待てばいいの」
着替えもせずに米を研ぎ、たまった洗い物を片付け、それから洗濯機のふたを開けます。時計は十時を回っていました。
「洗濯物を夜に回すな、うるさい」
じゃあ、いつ回せばいいのか。聞き返す気力もなくて、私はかごを抱えたまま廊下に立っていました。
結局その夜はあきらめて、翌朝五時に回しました。生乾きのシャツを鞄に押し込み、洗い場を片付けてから家を出ます。
「明日のお弁当、少しは彩り考えてよね」
玄関で背中に飛んできたその一言に、私は振り返らずに返事をしました。
3ヶ月、周りだけが知っていた
その話が届いたのは、職場の同期からでした。
「奥さん、他の男の人と2人で歩いてたよ。大丈夫か」
近所の知り合いからも、妻の友人からも、違う日に同じ話が来ます。複数の人が、それぞれの場所で、同じものを見ていたのです。
「みんな、言い出せずにいたんだよ」
その夜、私はエプロンを外して、テーブルに向かい合いました。
「全部聞いたよ」
妻の手が、スマホを裏返したまま止まりました。あなたが家のこと全部やるから、私の居場所がなかった。
そこまで言いかけて、続きは出てきません。やがてうつむいて、二度と顔を上げませんでした。
「その居場所ごと返すよ。縁を切ろう」
妻はうなずくことも、首を振ることもできませんでした。話し合いは、十分で終わりました。その夜、私は久しぶりに自分ひとりぶんの味噌汁を作り、誰にも点数をつけられないまま飲み干しました。
それからしばらくして、妻が周囲に触れ回っていると聞きました。
「私が何でもかんでも面倒を見て大変だったから、こっちが捨てた」のだそうです。
先週、スーパーの精算前で妻を見かけました。目が合った瞬間、向こうがかごを持ち直して背を向けます。私は自分の夕飯の材料を選び直して、静かな家へ帰りました。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














