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2026.08.31(Mon)

「最近、家のこと何も話してくれないね」家族の話をしなくなった私。親族が寂しそうにこぼした一言

「最近、家のこと何も話してくれないね」家族の話をしなくなった私。親族が寂しそうにこぼした一言

同じ話を、何度も説明するのに疲れていた

ある時期から、私は親族に話す内容を少しずつ変えるようになりました。

会う回数を減らしたわけでも、電話を避けるようになったわけでもありません。天気のことや季節のこと、育てている花のこと。以前と変わらず、他愛のない話はしていました。

「今年、ずいぶん早く咲いたのよ。まだ寒いのにびっくりしちゃって」

「ほんと?うちなんて、まだ全然よ」

そんなふうに話していれば、表向きは以前と何も変わりません。

ただ、家族の込み入った話だけはしなくなりました。

以前の私は、家族に何かあると、親族のひとりによく話を聞いてもらっていました。弟のこと、親のこと、姉のこと。ひとりで抱えているより、聞いてもらうだけでも気持ちが楽になったからです。

そのかわり、話すたびに必ずお願いしていました。

「これ、まだほかの人には話してないの。心配させたくないから、ここだけの話にしてね」

すると相手は、いつもすぐに答えました。

「分かってるって。そんなの誰にも言わないよ」

私はその言葉を信じていました。

ところが数日すると、別の親族から電話がかかってきます。

「ねえ、聞いたんだけど…大丈夫なの?」

「えっ、誰から聞いたの?」

そう聞くと、相手は少し言葉を濁します。

「いや、まあ……ちょっと耳に入って」

その瞬間、「またか」と胸の奥が重くなりました。

もちろん、みんな心配してくれていたのだと思います。話を聞いた人も、悪気があって広めたわけではなかったのかもしれません。

それでも私は、まだ伝えるつもりのなかった相手に、一から事情を説明しなければなりませんでした。

「大丈夫だから。決まったらこっちから話すね」

そう答えることが何度も続き、だんだん疲れてしまったのです。

そこで私は決めました。

家族の大事なことは、必要な人に自分から直接伝える。それまでは、誰にも話さない。

そうすると、その人との付き合いは今までどおりなのに、「聞いたんだけど」と突然かかってくる親族からの電話だけが、ぱたりとなくなりました。

「前はもっと話してくれたのに」

しばらく経ったころ、その親族が家に遊びに来ました。

いつものようにお茶を飲みながら、庭の花や近所の話をしていると、相手がふと黙りました。

そして、少し寂しそうに言ったのです。

「ねえ……最近、家のこと何も話してくれないね。前はもっと話してくれたのに」

やっぱり気づいていたのだと思いました。

私は少し迷いましたが、ごまかすのはやめました。

「うん。大事なことはね、これからは私から本人に直接伝えようって決めたの」

相手は驚いたように私を見ました。

「でも私、別に悪い意味で誰かに話してたわけじゃ……」

「それは分かってるよ」

私はそう答えました。

責めたいわけではありませんでした。ただ、もう同じことを繰り返したくなかったのです。

「心配してくれてるのも分かってる。でもね、私がまだ話してない人から『聞いたよ』って電話が来ると、正直ちょっとしんどかったの」

そこまで言うと、相手は湯呑みに目を落としました。

「……そっか」

しばらくして、小さな声でそう返ってきました。

気まずい沈黙はありましたが、言い争いにはなりませんでした。

私は少し間を置いてから、テーブルの横に置いていた鉢を指しました。

「それより見て。これ、また増えちゃったの。もう置くところないのに」

すると相手も鉢をのぞき込みました。

「また買ったの? 去年も減らすって言ってなかった?」

「言った。言ったけど、見ると欲しくなるのよ」

「それじゃ減らないじゃない」

二人で少し笑って、その日の話はそこで終わりました。

今でも、その人とは普通に会っています。こちらから誘うこともあれば、向こうから顔を出してくれることもあります。

付き合いをやめたわけではありません。

ただ、話すことと、話さないことを自分で選ぶようになっただけです。

以前のように、家族のことが知らないうちに親族の間を回り、「聞いたよ」と電話がかかってくることもなくなりました。

今では玄関先で会っても、話すのは花のことや天気のこと。それくらいの距離が、私にはちょうどよかったのだと思います。


※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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