「最近避けてる?」行動を何度も言い当てる同僚。改札で会う回数まで増えていった理由
名前と顔しか知らない人に、行動を当てられた
三年ほど前に勤めていた会社でのことです。別のフロアの部署に、少し年上の男性がいました。
休憩室で会えば世間話をする程度で、私は名前と顔しか知りませんでした。
最初は、本当に何でもない一言でした。
「昨日、帰るの遅かったね」
前の晩、私は遅くまで残っていました。同じ会社なのだから、どこかで見かけたのだろうと思いました。
ところが、その後も似たことが続きました。
帰宅が遅かったことを言われたのは、それで三度目でした。ほかにも「今日は電車で帰るんだろ」「昼は外に出なかったね」と、話した覚えのないことを口にされました。
一つずつなら、偶然見かけただけとも考えられます。私も最初はそう思うことにしていました。
気になり始めたのは、飲み物のことです。
前の日、会社の近くでいつもとは違う銘柄のコーヒーを買いました。翌日、休憩室で男性から言われました。
「コーヒー、変えたよね」
私は曖昧に笑って終わらせました。
数日後、また同じ銘柄を持っていると、男性が「やっぱり最近それに変えたんだ」と言いました。二度目に聞いたとき、さすがに落ち着かない気持ちになりました。
どうして知っているのか聞けばよかったのかもしれません。でも、その場ではそこまで大げさに考えていいのか、自分でも判断できませんでした。
改札で会う回数まで増えていった
その週、帰りの改札で名前を呼ばれました。
振り返ると、男性が立っていました。
「たまたま見かけて」
その日は普段と違う時間に会社を出て、駅までの道もいつもと変えていました。それでも偶然はあります。ただ、それまでのことが頭に残っていた私は、素直にそう思えませんでした。
それから週に一、二度ほど、改札で顔を合わせるようになりました。
ある日は「家どの辺。近いなら送ろうか」と聞かれ、私は断って先に改札を出ました。
そこで初めて、できるだけ距離を置こうと思いました。
昼休みの時間をずらし、駅までの道を変え、帰る時間も少し早めました。
しばらくして休憩室で会ったとき、男性が言いました。
「最近避けてる?」
会う回数が減れば、そう感じること自体は不思議ではありません。それでも、それまで何度も自分の行動を言われていた私は、その一言にも落ち着かないものを感じました。
「いや、そんなことないですよ」
そう答えて、その場を離れました。
結局、男性から怒鳴られたり、無理に付きまとわれたりしたことはありません。しばらくして私の異動が決まり、部署が離れると、顔を合わせることもなくなりました。
あの人がなぜ私の行動を何度も知っていたのかは、今も分かりません。本当に偶然が重なっただけだったのかもしれません。
それでも今でも改札を通るとき、定期入れをしまいながら一度だけ後ろを確認してしまいます。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














