「昨日は遅かったね」帰宅時間を言い当てる近所の女性。何度も続く声かけに、私がそっと距離を置いた瞬間
夜9時を過ぎて帰った、翌朝の門の前
私は40代で、小学生の娘と暮らしています。
家の近所には、会うと少し立ち話をする女性がいます。
花の世話が好きな人で、朝はよく玄関先の鉢植えに水をやっています。話し方もやわらかく、私は以前から好感を持っていました。
ある日、仕事のあとに友人と会う約束があり、娘を実家に預けて出かけました。
家に戻ったのは夜9時を過ぎたころ。もちろん、近所の女性に帰宅時間を伝えたことはありません。
翌朝、駅へ向かおうと門を出たときです。女性がじょうろを手に、こちらを向きました。
「おはよう。昨日は遅かったね」
「えっ…ああ、ちょっと用事があって」
「そうなの。昨日は遅かったね。寒かったでしょう」
「ええ、まあ…」
女性は、にこにこと同じ言葉を2度口にしました。
ただの挨拶かもしれません。それでも、夜に帰ってきたことをなぜ知っているのだろうと、胸がざわつきました。私はそれ以上話さず、会釈をしてその場を離れました。
思い返すと、あのスーパーの話から
考えてみると、似たことは前にもありました。
最初は、夕方にスーパーへ買い物に行った翌朝です。
「昨日、スーパーに行ってたよね」
「そうなんです。特売だったので」
そのときは、たまたま見かけたのだろうと気にしませんでした。
さらに秋には、娘の学校が振替休日だった朝、「今日はお休みなんだね」と言われたこともあります。
女性に学校の休みを話した覚えはありませんでした。
一つひとつは、近所に住んでいれば気づくことなのかもしれません。
けれど、何度も続くと、普段から家の出入りを見られているように感じてしまいます。
それ以来、私は家を出る時間を少しずらし、顔を合わせても挨拶だけで通り過ぎるようになりました。
「おはよう。今日は冷えるね」
女性は相変わらず穏やかです。何か嫌がらせをされたわけではありませんし、どうやって私の行動に気づいたのかも分かりません。
それなのに、落ち着かない気持ちは消えませんでした。
私は家のカーテンを、昼間も閉めておくようになりました。娘は不思議そうでしたが、何も言いませんでした。
今でも門の前で会えば、女性は笑顔で挨拶してくれます。私も「おはようございます」と返します。
すると、女性はじょうろで鉢に水を注ぎながら、いつもの調子で言いました。
「おはよう。昨日は早かったのね」
私は小さくうなずき、門を出ました。
偶然見かけただけなのかもしれません。
でも、昨日の帰宅時間をまた知っている。カーテンを閉めていても、家を出入りする様子までは隠せません。
そう考えると、女性の穏やかな笑顔を思い出しても、気持ちは晴れないままでした。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














