「これ、私が作ったので」三晩かけて仕上げた資料を自作と話したママ友。翌週の役員会で明らかになった本当の作成者
三晩かけて仕上げた保護者会の資料
娘が年少になった年、私は保護者会で使う資料づくりを引き受けました。
園に写真の使用について問い合わせ、当日の持ち物や集合時間を表にまとめる作業です。
思った以上に時間がかかり、完成までに三晩かかりました。
保護者会の前夜、集合時間を修正してようやく完成。最後の確認をお願いしたのは、同じクラスのママ友でした。
「ちょっと見てほしい。この資料、2人で確認してから出そうよ」
そうメッセージを送ると、深夜1時に短い返事が届きました。
私はほっとして、スマートフォンを置きました。
ところが、保護者会の当日。思いがけないことが起きたのです。
資料を配っていたのは、確認をお願いしたママ友でした。
「これ、私が作ったので。よかったら使ってください」
私は思わず顔を上げました。
「わあ、すごい!毎年こういうのが欲しかったの」
周りのママたちが褒めると、ママ友は笑顔で続けました。
「夜なべして作ったんです。結構大変でした」
その言葉を聞いて、胸がぎゅっと苦しくなりました。
配られた資料には、前夜に私が修正した集合時間がそのまま印刷されています。
確認してもらうために送ったはずなのに、どうして自分が作ったことになっているのでしょう。
「あの、それ…」
思わず声が出かけましたが、周囲では褒める声が続いていました。私はそれ以上何も言えず、手元の資料を見つめていました。
役員のママが確認したメッセージ
保護者会が終わったあと、役員のママが近づいてきました。
「ねえ、あの資料なんだけど。園に問い合わせてくれたのって、あなたよね?」
「はい。資料も私が作ったんです。三晩かけて…」
そう答えると、役員のママは驚いた顔をしました。
「えっ、そうなの? さっきはあの人が作ったって言ってたけど……」
「そうなんです。私もびっくりして。確認してもらおうと思って送っただけなんです」
役員のママは手帳を開き、写真の受け取りや園への問い合わせについて、記録していた日付を確かめました。
そして、私に尋ねました。
「その資料を送ったときのメッセージ、まだ残ってる?」
「はい、あります」
私はスマートフォンを取り出し、ママ友とのやり取りを見せました。
資料を送った日時と、「2人で確認してから出そうよ」というメッセージが残っています。
役員のママは画面をじっと見てから、顔を上げました。
「そっか。そういうことだったんだね。教えてくれてありがとう」
責めるような口調ではありませんでしたが、事情を理解してもらえたことに、私は少し安心しました。
翌週の役員会で伝えられた一言
翌週の役員会には、私もママ友も出席していました。
配りものの説明が終わったところで、先日の役員のママが出席者に向かって話し始めました。
「先週の資料なんですけど、作ってくれたのはこちらの方なんです。本当にありがとうございました」
そう言って、私のほうへ手を向けたのです。
「えっ、そうだったの?知らなかった」
前の席のママが驚いた声を上げ、隣のママもうなずきました。
ママ友のほうを見ると、顔を伏せ、鞄の持ち手を強く握っていました。
何か言いかけたようでしたが、結局何も言わず、ほかの人より先に部屋を出ていきました。
私は少し戸惑いながらも、自分が作った資料だと皆に知ってもらえたことがうれしかったです。
それ以来、ママ友が資料の話を持ち出すことはなくなりました。
その後、役員のママは私に白紙を一枚差し出し、笑顔で声をかけてくれました。
「次の行事の表も、できたら見せてもらえる?」
「はい、もちろんです」
三晩かけて頑張ったことが、ようやく報われた気がしました。
あの日、何も言えなかった私の話を聞き、事実を確かめてくれた役員のママには、今でも感謝しています。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














