公園で初めて会ったときから、ちょっと空気が違ってた。
小柄でフリル多めの服、ふわふわの巻き髪にピンクのネイル。
ハキハキ系が多いママ友の中で、ひときわ「ゆるふわ」な雰囲気だった彼女。
名前はナオミさん(仮名)。
小学1年の男の子のママで、聞けばバツイチのシングルマザー。
その時点では、まぁ別に気にしてなかった。
むしろ、元気でよく笑うし、話も合うし、「いい人なのかも」って思ってた。
でも、それは——うちの旦那が登場するまでの話だった。
BBQの時、「えっそれナオミさんがやるの?」ってなった件
マンションの中庭で、いつものママ友グループと家族合同でBBQをした時のこと。
パパたちが交代で火をおこしてくれている間、ママたちは野菜のカットや飲み物の準備。
そこにナオミさんが、すっと近づいていった。
「○○くん(←うちの夫の名前)、わ〜♡火おこし上手〜♡」
え……名前呼び!?
ていうか、今“わ〜♡”って言った? 本気で?
その場では誰も突っ込まなかったけど、私は一瞬で背筋がスッと冷えた。
「旦那さん、優しすぎ〜♡」と“甘えモード”全開
別の日、公園で遊んだ帰り。
車で来ていたうちの夫が、ママ友+子どもたちを駅まで送ってくれることになった。
助手席に乗るのは、当然、年配のママ友……と思いきや。
「あっナオミ、乗る〜♡♡♡」
彼女はサラッと助手席に乗り込み、夫にこう言った。
「え〜こんなに運転優しい人、いないかも♡元旦那とは大違い〜♡」
……は?
いやいや、あなたの元旦那と比べるの、うちの夫じゃなくてよくない?
私が後部座席でモヤモヤしてるのも知らずに、ナオミさんはキャハハと笑っていた。
「私のこと、女として見てないよね?」って、何の確認?
後日、別のママ友・ユキさんがナオミさんに言われたという。
「ねぇねぇ、○○くん(ユキさんの夫)、私のこと“女として見てない”って感じで悲しい〜」
これ、軽いジョークのつもりかもしれないけど、普通の感覚じゃ出てこない。
結局、ユキさんも「あの人ちょっと苦手かも」とフェードアウト。
「シングルだからって疑うのは失礼」と思ってた私も、正直、だんだん目が冷めていった。
女としてのスイッチ!?
もちろん、シングルマザーだからということは全く関係ない。
むしろ、シンママでもしっかりしててサッパリした人もたくさん知ってる。
でも、ナオミさんの場合はちょっと違った。
どこか、“女”としてのスイッチを抜かずにママ友付き合いをしてる感じ。
それは無意識かもしれない。
でも、既婚のママたちにとっては、笑ってスルーできないラインがある。
最後の一言で、私は距離を置くことを決めた
ある日、偶然ナオミさんと2人で会ったとき、彼女がポロッと言った。
「ね〜、○○くん(←私の夫)って、もし独身だったら絶対モテるよね〜♡」
その瞬間、私の中で何かが“スンッ”と冷めた。
ああ、この人とはもう表面的な付き合いでいいやって。
編集後記:「女友達」と「ママ友」は、似て非なるもの
“ぶりっ子シンママ”という肩書きだけなら、まだ可愛い。
でもその裏に、他人の家庭に“じわじわ入り込む雰囲気”を感じると、話は変わってくる。
・うちの旦那に“やたらボディタッチ”
・他人の夫に“名前呼び&謎のあだ名”
・「旦那さん優しい〜♡」の乱発
・独身モードを抜かない空気感
ママ友付き合いにおいて、「女」としての距離感を忘れたままだと、信頼関係は一瞬で崩れる。