「やっと一息つける…」義実家に帰省し、食事の準備をしていた私。だが、義父の時代錯誤な発言に思わず家から出て行った
終わらない台所仕事と、冷たい視線
義実家への帰省は、私にとって毎回憂鬱なイベントです。
玄関をくぐった瞬間から、休む間もなく台所へ直行。義母と一緒に、親戚一同の食事の準備に追われるのが恒例行事となっていました。
「あ、お茶が足りないわね。ちょっと淹れてちょうだい」
「お義母さん、こちらのお皿はどこに運びましょうか?」
夫はといえば、到着するなりリビングのソファにどっかりと座り、テレビを見ながらくつろぐばかり。手伝おうとする素振りすら見せません。バタバタと動き回る私のことなど、まるで視界に入っていないかのようです。
それでも「波風を立ててはいけない」と自分に言い聞かせ、笑顔を張り付けてひたすら配膳を続けました。
やがて、テーブルには豪華な料理がずらりと並び、宴会がスタート。皆が和気あいあいと箸を進め、グラスを傾ける中、私はようやく最後のお吸い物を運び終えました。
パンパンに張ったふくらはぎ。じんわりとかいた汗。
「やっと一息つける……」
そう思い、末席の空いている座布団に腰を下ろした、まさにその瞬間でした。
「嫁の分際」という言葉に切れた堪忍袋の緒
「おい、嫁が座るのは早すぎるんじゃないか?」
静まり返るリビング。声の主は、上座でビールを飲んでいた義父です。
冷ややかな視線が、私を真っ直ぐに射抜いていました。周りの親戚たちも気まずそうに目を伏せ、夫はヘラヘラと笑ってごまかそうとしています。
座るのが早い?
頭の中で、その言葉が何度もリフレインしました。朝早くから買い出しに行き、何時間も立ちっぱなしで料理を作ったのは誰でしょう。あなたたちが気持ちよく飲めるように、ひたすら気を配っていたのは誰でしょう。
プツン。自分の中で、何かが完全に切れる音がしました。
「…令和の時代にそんな言葉、初めて聞きました」
私の低く冷たい声に、義父の顔が驚きで強張ります。
「私はあなた方のお手伝いさんじゃありません。こんな扱いを受ける筋合いはないので、帰ります」
「お、おい!何言ってるんだよ、ちょっと待てって!」
慌てて立ち上がる夫を完全に無視し、私は自分のバッグをひったくるように掴みました。そのまま足早に玄関へ向かい、靴を履いてドアを勢いよく閉めます。
背後から夫の呼ぶ声が聞こえましたが、振り返る気など微塵もありません。
夜の冷たい風が、火照った頬を心地よく撫でていきます。一人で乗る帰りの電車の中、私の心はこれまでにないほど晴れ渡っていました。もう二度と、あの理不尽な家に行くことはないでしょう。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














