tend Editorial Team

2026.06.13(Sat)

夫「最近、家にいない理由はこれか」→妻「違う、ただの同僚だってば!」職場まで迎えに来た夫。本音をぶつけあった結果

夫「最近、家にいない理由はこれか」→妻「違う、ただの同僚だってば!」職場まで迎えに来た夫。本音をぶつけあった結果

駐車場に停まっていた夫の車

その日、パートを終えて駐車場に出ると、見慣れた夫の車が停まっていた。

夫が迎えに来るなんて、いつ以来だろう。

私はちょうど、同じ職場の契約社員の男性と並んで歩きながら笑っていた。

夫が車を降りてきた。私を見て、隣の男を見て、低い声で言った。

「最近、家にいない理由はこれか」

「違う、ただの同僚だってば!」

「ふうん」

彼は気まずそうに会釈して去っていった。

残された車内で、夫はずっと前を向いたまま何も言わなかった。

エンジン音だけが響く中、私も何と言えばいいのか分からず、窓の外を眺めていた。

「弁解、しないんだな」

「…だって、本当に何もないもの」

「そうか」

夫の横顔は、怒っているというより、どこか傷ついて見えた。

頼る相手を間違えていた数週間

家では、もう何年も会話らしい会話がなかった。

短い返事だけのすれ違い。そんな中で、年下のあの彼はいつも私の愚痴を聞いてくれた。

「奥さんのこと、旦那さんは分かってないんですよ」

「そんなこと、ないと思うけど」

「いや、絶対そうです」

断言されると、なんだか自分が可哀想な人みたいに思えてくる。

休憩室で、彼がさらに顔を近づけて言ったことがあった。

「大事にされてないですよね、でも何かあったら自分に相談してくださいね」

その一言に、私は弱っていた心を持っていかれた。

家で言えない本音を、彼になら言える。

そう思い込んで、頼る時間ばかりが増えていった。今思えば、向き合うべき相手を、すっかり間違えていたのだ。

ぶつけ合って分かった本音

その夜、夫は布団に入る前に、思いつめた顔で切り出した。

「ずっと、俺といても楽しくないんだと思ってた」

「私こそ、あなたにもう必要とされてないと思ってた」

言葉にした途端、二人とも黙ってしまった。

すれ違っていたのは気持ちの量じゃなく、伝える勇気のほうだった。

「俺も悪かった。仕事を言い訳に、ちゃんと向き合ってこなかった」

「私も、あなたに何も言わずにため込んでた」

「もう一度、ちゃんとやり直したい」

夫がそう言って、私の手を握った。

冷えていた指先に、久しぶりに人の体温が伝わってくる。甘い言葉に流されかけた自分が、急に恥ずかしくなった。

本当に欲しかったのは、優しい言葉をくれる誰かじゃなく、この人と過ごす当たり前の時間だったのだ。

翌日から、私はあの男性と必要以上に話すのをやめた。代わりに、家に帰ったら今日あったことを夫に話す。たったそれだけで、背中合わせだった夜が、少しずつ温かくなっていった。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

RANKING

OTHER ARTICLES

NEW 2026.11.03(Tue)

「倒すのはこっちの勝手だろ」新幹線で後ろの客に言い放った男性。しかし、前の客が座席を倒すと態度が一変
tend Editorial Team

NEW 2026.11.03(Tue)

「内定、2社しかもらえてないの」と嘆くフリで自慢する友人。いつも受け流していた私が笑顔で返した一言
tend Editorial Team

NEW 2026.11.03(Tue)

「あとから来る車のために取ってるのよ!」朝市の駐車場で場所取りする女性。だが、誘導係が告げたひと言に思わず沈黙
tend Editorial Team

RECOMMEND

2025.10.14(Tue)

ひろゆき氏、石破首相の続投を「筋が通ってる」と提言も…「石破継続はおかしい」「スジ通ってるの?」と厳しい声相次ぐ
tend Editorial Team

2026.10.30(Fri)

「どうしたの?」スマホの充電が切れ、駅前で途方に暮れていた私。見知らぬ女性の親切に感動
tend管理者

2026.01.01(Thu)

「年賀状は全部手書き!愛情が伝わるから」古い考えな部長。後日、取引先の一言で表情が一変【短編小説】
tend Editorial Team