「夫に何かご用ですか?」彼の家に行ったら謎の女性と子供→女性から聞いた事実に言葉を失った
違和感の正体
アプリで出会った彼は、結婚を前提に半年付き合った相手だった。マメで優しい人。けれど、一つだけ引っかかることがあった。
彼は、頑として私を自分の家に入れなかったのだ。
「片づいたら呼ぶから、もう少し待って」
そう言われるたび、もやもやが胸にたまっていく。決定的だったのは、ある週末だった。
「ごめん、急な出張で地方に行くんだ」
その日に限って、共有していた位置アプリが、彼の現在地を都内の住宅街として表示していた。バグかと思った。
けれど、女の勘が怪しいと告げていた。
住所への突撃
翌日、私はその住所へ向かった。
表札には、はっきりと彼の名字がある。意を決して、インターホンを押した。
ドアを開けたのは、エプロン姿の女性。その後ろから、小さな子どもがこちらをのぞいている。
「夫に何かご用ですか?」
夫。その響きに、息が止まった。
「失礼ですが、ここは彼の…お住まいですか」
「ええ、私の夫の家ですけど。あなた、どなた?」
子どもが、無邪気に女性のエプロンを引っぱって言った。
「ママ、このおねえちゃんだれ?」
その一言で、すべてを理解した。出張は嘘。家に呼べなかった理由も、これだったのだ。
二人で待った夜
私が事情を話すと、女性は手で口を覆い、その場に立ち尽くした。
「結婚前提って…。あなたも騙されてたのね」
「すみません。私、奥さんがいるなんて、何も」
「あなたのせいじゃない。悪いのは、あの人だから」
彼女に招かれ、私たちは二人で彼の嘘を並べてみた。出張、残業、実家。日付を突き合わせるほど、嘘の輪郭がくっきりと浮かんでくる。
「この日は、私と食事してました」
「同じ日、あの人はここで子どもをお風呂に入れてた」
二つの予定が、ぴたりと噛み合っていく。怒りより先に、よくここまで重ねられたものだと、妙に冷静になった。私たちは連絡先を交換し、彼の帰りを一緒に待つことに決めた。
夜、彼が帰ってきた。玄関に並んだ私たちを見て、彼の顔がこわばった。
「ちょっと待って、これは誤解で」
「誤解じゃないよね。位置情報も、表札も、全部この目で見たの」
彼の視線が、私と妻のあいだを行き来する。言い訳を探すように口を開いては、言葉が続かない。喉が、ごくりと鳴った。
「証拠は二人分そろってるの。もう、ごまかせないよ」
妻が画面を突きつけると、彼の顔から血の気が引いた。膝の力が抜け、彼は壁にもたれかかる。
「私は、ここで失礼します。あとは、お二人で」
玄関に立つ私たちを、彼は座り込んだまま見上げるしかなかった。立場は、もう完全に入れ替わっていた。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














