「運搬も設置もお願い」親戚から譲ってもらう家具。だが、定められた条件に納得出来なくなった結果
善意のはずの譲り物
親戚から「使わない家具、もらってくれない?」と言われたときは、正直、助かると思いました。
ちょうど食器棚を買い替えたいと思っていた頃だったのです。
けれど、話が具体的になるにつれて、条件がひとつ、またひとつと後から付け足されていきました。
「運搬も設置もお願い」
最初は「あげるよ」だけだったはずが、いつの間にか運搬費はこちら負担、設置もこちらの仕事になっていたのです。
「重いから業者に頼んで。費用はそっちでね」
「あと、置く場所に合わせて棚板の調整もお願いね。うちはもう触れないから」
タダでもらう話が、気づけばそれなりの出費と手間のかかる話に変わっていました。
それでも相手はにこやかで、まるでこちらが得をしているかのような口ぶりでした。
もらう側の私が、なぜここまで負担するのだろう。頭の隅でそう思いながらも、断ったら角が立つ、という空気に飲まれて、私はしばらく返事を濁していました。
けれど、日が経つほどにその引っかかりは大きくなるばかりでした。
条件を並べて話し合う
このまま曖昧にしては、後で必ずしこりが残る。そう考えた私は、思い切って自分から切り出しました。
「一度きちんと整理したいわ」
そう言って、私は増えていった条件を一つずつ口にしました。
運搬費は誰が持つのか、設置は誰の手でやるのか。
「全部こちらの負担だと、譲ってもらうというより買うのに近いんです。だから、公平に決めたくて」
親戚は、はっとした顔になりました。
「そう言われると…たしかに、話が大きくなってたね」
ばつが悪そうに頭をかき、それまでの強気な調子はどこかへ消えていました。
「運搬費はうちも半分出すよ」
結局、相手のほうから歩み寄ってくれて、話は対等な取引に落ち着きました。
当日は親戚も汗をかきながら家具を運び込んでくれて、最後には「かえって気持ちよく渡せてよかったよ」と笑っていました。
あのまま曖昧に頷いていたら、私はきっと家具を見るたびに小さな不満を思い出していたはずです。
きちんと整理して話し合ったからこそ、後腐れなく受け取ることができました。
身内の間でも、最初に条件をはっきりさせておく。それだけで、こんなにも気持ちよく付き合えるのだと実感した出来事でした。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














