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2026.07.16(Thu)

「このスマホの画面、見せて!」職場の女性と半年以上も通じていた彼→私が静かに別れを告げた瞬間

「このスマホの画面、見せて!」職場の女性と半年以上も通じていた彼→私が静かに別れを告げた瞬間

手放さなくなったスマホ

数年前に付き合っていた彼のことを、今でも時々思い出す。

順調だと思っていた関係に影が差したのは、彼がスマホを片時も手放さなくなった頃からだった。

食事のときも、テレビを見ているときも、彼の右手には必ずスマホがあった。

画面はいつも下向き。返信を打つときだけ席を立ち、私に背を向ける。

以前は、そんな人ではなかった。

夜が更けると、彼はよくベランダに出て電話をした。

「仕事だよ」

そう言い残して。戻ってくると、決まって少し疲れた顔をしていた。

その表情の意味を、当時の私はまだ知らなかった。

「最近、電話多いね」

「案件が立て込んでてさ」

目を合わせずに答える彼に、それ以上は踏み込めなかった。問い詰めれば言い訳が返り、深追いすると機嫌が悪くなる。

私はいつしか、聞くこと自体をためらうようになっていた。

「本当に、仕事だけなの?」

一度だけ、はっきり尋ねたことがある。

彼は「当たり前だろ」と苦笑しただけで、目は合わなかった。胸の奥のざわつきは、日に日に濃くなっていった。

半年の嘘に、私が下した決着

限界が来たのは、ある休日の夜だった。

彼が入浴している間、置きっぱなしのスマホに、次々と通知が灯った。

伏せていても、画面の光がテーブルを照らすほどに。

もう、見て見ぬふりはできなかった。風呂から上がった彼に、私はスマホを差し出して言った。

「このスマホの画面、見せて!」

彼は一瞬たじろいだ。

「なんだよ、いきなり」

ごまかそうとしたが、私の目を見て、それが無駄だと悟ったらしい。

長い沈黙のあと、彼はぽつりと認めた。職場の女性と、半年以上も続いていたのだと。

「悪かった。でも本気じゃないんだ、別れる気はない」

彼はそう繰り返した。私は静かに首を振った。

「あなたがどう思っていても、私はもう無理なの」

声を荒らげる必要は、どこにもなかった。

半年ものあいだ、平気な顔で嘘をつき続けた人。その事実だけで、私の気持ちは決まっていた。

「今までありがとう。もう、終わりにしましょう」

そう告げると、彼はうろたえて何か言いかけたが、私はもう振り返らなかった。

部屋を出た夜風は、驚くほど心地よかった。裏切りに気づかないふりをして過ごした日々より、ひとりで前を向くほうがずっと楽だった。

信頼できない相手のそばにい続けることこそ、いちばんの遠回りだったのだと、そのとき初めて胸の底から納得できた。自分を大切にする選択をしたあの夜のことを、後悔したことは一度もない。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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