tend Editorial Team

2026.07.27(Mon)

「それはやりすぎじゃない?」他のテーブルの料理まで写真を撮ろうとする参列者。だが、スタッフの対応に思わず舌を巻いた

「それはやりすぎじゃない?」他のテーブルの料理まで写真を撮ろうとする参列者。だが、スタッフの対応に思わず舌を巻いた

和やかなはずの披露宴で

親族として出席した披露宴は、はじめのうちはとても和やかな雰囲気に包まれていました。

私は久しぶりに親戚たちと顔を合わせ、料理に舌鼓を打っていたのです。

新郎新婦への祝福ムードの中、料理が次々と運ばれてきます。どの皿も美しく盛り付けられ、会場のあちこちで感嘆の声が上がっていました。

ところが、しばらくすると、一人の参列者の振る舞いが目につくようになりました。

その方は席にじっとしておらず、カメラを片手に会場を歩き回っているのです。

せっかくの祝いの席に水を差すつもりなど、その人にもなかったのでしょう。ただ、場を楽しみたい気持ちが、少しばかり前に出すぎていたのかもしれません。

他人のテーブルにまで

はじめは自分たちのテーブルの料理を撮っているだけかと思いました。ところが、その方はどんどん範囲を広げ、他の親族の席にまで踏み込んでいったのです。

(それはやりすぎじゃない?)

初対面の相手にも臆せず近づいては、皿にレンズを向けていきます。

撮られた側は戸惑い顔で、箸を止めるほかありませんでした。

そのうえ、居合わせた人に立て続けに込み入った質問までして、周囲はすっかり気を遣わされています。せっかくの料理の味も、どこか薄れてしまうようでした。

とはいえ、お祝いの席で声を荒らげるわけにもいきません。

誰もが困った笑みを浮かべながら、その場をやり過ごしていたのです。

スタッフが上手にさばいた

そこへ、様子を見ていた式場スタッフが、さりげなく近づいてきました。

むっとした素振りは少しも見せず、むしろにこやかに声をかけます。

「よろしければ、新郎新婦様との記念のお写真をお撮りしましょうか」

スタッフはその方の関心を、自然に別のほうへと移していきました。歩き回っていた足を、うまく一か所へ落ち着かせたのです。

気づけばその参列者は、案内されるまま自分の席に戻り、機嫌よく写真に収まっていました。角を立てず場をおさめる手際に、私は思わず舌を巻きました。

張りつめかけた空気は、いつのまにか元のなごやかさを取り戻しています。周りの親族も、ほっと胸をなでおろしたようでした。

強く諌めるのではなく、相手の気持ちを立てながら流れを変える。見事なもてなしの技を、私はすぐ近くで見せてもらった気がしました。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

RANKING

OTHER ARTICLES

NEW 2026.11.03(Tue)

「予約サイトの写真とイメージが違う」旅館の部屋に不満を訴えた客。スタッフが予約画面を見せると、突然黙り込んだ理由
tend Editorial Team

NEW 2026.11.03(Tue)

「今月も有給?何しに行くの?」と休みの理由を毎回問いただすお局。私が行き先を答えると、お局の顔が引きつった
tend Editorial Team

NEW 2026.11.03(Tue)

「倒すのはこっちの勝手だろ」新幹線で後ろの客に言い放った男性。しかし、前の客が座席を倒すと態度が一変
tend Editorial Team

RECOMMEND

2025.10.24(Fri)

「嘘を言うな!庭の花を踏んだのはあなたよ」仲が良い隣人からの疑い。真実を知った結果とは?【短編小説】
tend Editorial Team

2026.07.09(Thu)

「パパが抱っこしようね」両親の前で良いパパを演じる夫。だが、妻が明かした事実で夫がうろたえた
tend Editorial Team

2026.10.13(Tue)

「年寄りは待てるだろ、俺を先に打て」会計中のおじいさんを押しのけて割り込んだ男性に、若い店員が返した一言
tend Editorial Team