「幸せの基準が違うだけだよ」夫のコンビニでの買い物を気にしていた私。1年後、家計簿を見て黙りこんだ理由
夫の小さな買い物が気になって
結婚して夫と一緒に暮らし始めたころ、私は夫と自分のお金の使い方がずいぶん違うことに驚きました。
私は毎日の食事はできるだけ自炊し、日用品も安いときにまとめ買いするタイプです。
普段は節約して、その分、旅行や特別な日の外食を楽しみたいと思っていました。
一方の夫は、仕事帰りにコンビニでコーヒーやパンを買い、休日には趣味の小さな機械をいじって過ごす人でした。
テーブルの上に新しい箱を見つけるたび、私は「また買ったんだ……」と気になってしまいます。
「ねえ、コーヒーなら家でいれればいいのに」
「うん。でも、帰り道に飲むのが好きなんだよね」
夫はそう言って笑いますが、私にはどうしても、もったいなく思えました。
そんなある晩、コンビニの袋と趣味の機械が入った箱が、テーブルに並んでいました。
私はつい、夫に言ってしまいました。
「ねえ、こういうちょっとした買い物も、毎日だと結構な額になるんだよ」
「うん……まあ、そうだね」
「じゃあさ、1年間家計簿をつけて比べてみない?どっちが何にお金を使ってるか、ちゃんと分かると思う」
夫は少し困ったように笑いながら、うなずきました。
私はきっと、自分のほうが節約できていると数字で分かるはずだと思っていました。
1年後の家計簿に出た意外な結果
それから1年後の夜。リビングのテーブルに家計簿とレシートの束を広げ、夫と一緒に支出を振り返ることにしました。
テーブルの端には、次に行きたい旅行のパンフレットも置いてあります。
「じゃあ、まずコンビニとか趣味の分から計算するね」
私は夫の出費を合計し、続けて、自分が楽しみにしていた旅行や特別な日の外食にかかった費用を確認しました。
ところが、数字を書き足していくうちに、私の手が止まりました。
旅行や外食にかかった金額が、夫のコンビニや趣味の買い物の合計を上回っていたのです。
「えっ……ちょっと待って。これ、合ってる?」
「うん。レシートもあるし、合ってると思うよ」
「そっか……こんなに使ってたんだ」
もちろん、旅行や外食と夫の個人的な買い物を、単純に比べることはできません。
それでも、夫の小さな出費ばかり気にして、自分が楽しみにしていることにどれだけお金を使っているか、私はあまり考えていなかったのです。
家計簿を見つめたまま黙りこんでいると、夫がくすっと笑いました。
「そんなに落ち込まなくてもいいじゃん。幸せの基準が違うだけだよ」
「……どういうこと?」
「僕は帰り道のコーヒーが楽しみで、君は旅行が楽しみなんでしょ。どっちも好きなことに使ってるってことだよ」
そう言われて、私は思わず笑ってしまいました。
「なんか、私ばっかり節約してるつもりだった。ごめんね」
夫は「いいよ」と笑ってくれました。
それからは、お互いに自由に使えるお小遣いを決め、使い道には口を出さないことにしました。
次の旅行について相談していた夜、私はパンフレットの横に、自分で買ってきたコンビニのコーヒーを置きました。
それを見た夫は、何も言わずに肩を揺らして笑っていました。
私も笑いながら、夫が帰り道のコーヒーを楽しみにしていた気持ちが、少し分かったような気がしました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














