昔は当たり前だった小学校の「プール」が消え始めている!?老朽化や猛暑…夏の水泳授業に起きている大きな変化
小学校のプールが「あるのが当たり前」ではなくなっている
夏の小学校といえば、校庭の一角にある屋外プールを思い浮かべる人も多いでしょう。
しかし近年、学校の新築や建て替えを機にプールを設置せず、公共施設や民間施設で水泳授業を行う自治体が出てきています。
なくなり始めているのは、水泳授業そのものではありません。
学校ごとに屋外プールを所有し、毎年数週間の授業のために維持する形が見直されているのです。
スポーツ庁も、学校プールの共同利用や、公営・民間プールの活用を選択肢として挙げています。
古くなったプールの維持が大きな負担に
学校プールを使い続けるには、設備の修繕だけでなく、水質管理や清掃なども欠かせません。
施設の老朽化に伴う維持管理費の増加や、教職員の管理・指導上の負担が課題になっています。
利用するのは主に夏の限られた期間ですが、使わない時期にも施設の点検や維持が必要です。
児童数や学校数が変化するなか、すべての学校がそれぞれプールを持ち続ける必要があるのか、各地で検討が進められています。
夏でも天候に左右され、計画どおりに授業ができない
屋外プールは、雨や雷だけでなく、気温や強い日差しなどの影響も受けます。
安全を確保できない場合は授業を変更する必要があり、予定した回数を実施しにくい点も課題です。
一方、屋内の公共・民間プールなら、天候や気温に左右されにくく、計画的に授業を進めやすくなります。
仙台市も、屋内温水プールでは天候に左右されずに授業を実施でき、時期を6~9月以外に広げる対応も可能だとしています。
水泳授業は校内から公共・民間プールへ
札幌市では、学校の新築・改築時にプールを設けず、公共施設や民間施設を活用した水泳授業を試行しています。
新たに整備する学校でも、近隣施設のプールを利用する想定です。
民間施設では、専門のインストラクターによる技術的な指導補助も受けられます。
ただし、水泳授業の主体はあくまで学校であり、教員が指導計画や評価を担い、安全管理も学校の責任のもとで行われる点は変わりません。
学校外のプールを使う場合、移動時間やバスの確保といった新たな課題も生じます。
校内プールをなくせばすべて解決するわけではなく、地域の施設状況に合わせた仕組みづくりが必要です。
まとめ
小学校から消え始めているのは、水泳授業ではなく、各学校が所有する屋外プールです。
老朽化や維持管理の負担、天候の影響を背景に、夏の定番だった授業の場所と方法が変わり始めています。
参考
・スポーツ庁「持続可能な水泳授業の実施に向けた参考資料」
・札幌市「HP等に寄せられたご意見・ご質問と札幌市の回答」














