「やっぱり今日、少しだけ会えない?」都合を無視して誘い続けた男。こちらの都合を無視する男にぶつけた本音
予定は、なかったことに
その人と知り合ったのは、ちょっとした集まりの場でした。誘われること自体は、はじめのうち、ありがたいと感じていたのです。
けれど、少しずつ息苦しくなっていきました。
私が仕事や先約を理由に断ると、相手はそれを聞かなかったことにして、すぐ次の候補日をぶつけてくるのです。
「土曜が無理なら、日曜でもいいよ。半日だけでも」
都合が悪いと言ったはずなのに、こちらの事情は、まるで最初から存在しないかのようでした。
断るたびに、自分の時間を軽く扱われている気がしてなりませんでした。
一度、はっきりと予定が埋まっていると伝えた日もあります。
それでも相手は、じゃあその次の週はどうかと、断られた部分だけを聞き流したように話を進めるのです。
空いている日を探し当てられているようで、どうにも落ち着きませんでした。
引けない相手
思いきって、当分は予定を空けられないと伝えたこともあります。
それでも数日後には、また誘いの連絡が届きました。
「やっぱり今日、少しだけ会えない?」
断った事実が、まるでなかったことになっている。
何度繰り返しても同じで、私はしだいに、連絡が来ること自体が怖くなっていきました。
相手に強い悪意があるわけではなさそうなのが、かえって不気味でした。
ただ、こちらの引いた線が、まったく見えていないのです。
このままでは、ずるずると呑まれてしまう。そんな予感だけがふくらんでいきました。
誘いを断る文面を考えるだけで、せっかくの休みが終わってしまうこともありました。会う前から、もう疲れきっている。そんな自分に気づいて、これは違うと思ったのです。
引いた一線
だから私は、遠回しな言い方をやめました。
逃げ場を残すと、また別の日を差し出されるだけだと分かっていたからです。
「その誘いは、もうやめてくれ」
言い終えたあと、心臓が妙に速く鳴っていました。
それでも、はっきり線を引けたことに、どこかほっとしている自分がいたのです。
相手は一瞬、言葉に詰まったようでした。そして、分かった、とだけ返してきました。あれほど途切れなかった誘いが、そこでぴたりと止まったのです。
強く出ることが正解だったのかは、今も分かりません。ただ、無理に会わずに済む毎日は、こんなにも身軽なものだったのかと、あらためて気づかされました。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、20代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














