「一回だけお願いできない?」偏っていた幼稚園の役員の仕事。だが、新しい会長の提案で状況が一変
「一回だけお願い」と言われるたびに
子どもが幼稚園に通っていたころ、私は役員をしていました。
行事が多く、そのたびに受付や飾りつけ、準備など、いくつもの仕事がありました。
当時、その割り振りを取りまとめていたのは、仲の良かったママ友の一人です。
空いている担当を早く埋めるためだったのでしょう。頼みやすい人に声をかけることが多く、私にもよく連絡が来ました。
「一回だけお願いできない?」
そう言われると断りにくく、予定を確認して引き受けます。ところが別の行事が近づくと、また声がかかりました。
「この日が無理なら、別の日でもいいから」
誰かがやらなければならないのは分かっています。それでも、気づけば同じ人ばかりに声がかかっているように感じていました。
壁に貼られたのは、担当回数まで分かる表だった
その年の秋、役員会の会長が代わりました。
最初の集まりで、新しい会長が壁に大きな紙を貼りました。行事名と仕事の内容だけでなく、それまでに誰が何回担当したかも分かるようになっていました。
「これからは、担当回数を見ながら全体で決めます。できる日、難しい日もここで確認しましょう」
その場で一人ずつ都合を確認し、まだ担当の少ない人を中心に仕事が振り分けられていきました。
もちろん、都合が合わない人に無理をさせるわけではありません。
難しい日は別の仕事と入れ替えながら、できるだけ負担が偏らないように会長が調整していました。
以前取りまとめていたママ友も、自分の担当が決まると「ここなら大丈夫」と予定を書き込んでいました。
個人的に「お願い」と言われなくなった
それから、行事の直前になって私だけに「お願いできない?」と連絡が来ることはほとんどなくなりました。
空きが出ても、次の集まりで表を見ながらみんなで確認します。
「私は前回やったから、今回はこっちならできます」
そんなふうに担当を決められるようになり、誰か一人が頼む側になったり、断る側になったりする場面も減っていきました。
その年の行事も、特に大きな混乱なく終わりました。
変わったのは、仕事の数ではありません。誰がどれだけ担当しているのかを、みんなが同じ表で見られるようになったことでした。
以前のママ友とも、その後も普通に話していました。彼女が意地悪で私に頼んでいたわけではなく、見えないまま仕事を割り振っていたから、頼みやすい人に偏っていたのだと思います。
壁に貼られた一枚の表を見ながら、「仕組みが変わるだけで、こんなに気持ちが楽になるんだ」と感じたことを今でも覚えています。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














