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2026.08.27(Thu)

「誰のか分からないですしね」集積所に残されたゴミ袋。だが、困惑していた状況で決められた新しいルールとは

「誰のか分からないですしね」集積所に残されたゴミ袋。だが、困惑していた状況で決められた新しいルールとは

収集のあと、いつも一つか二つの袋が残っていた

通りの角に、網かごの集積所があります。私が引っ越してきたころから、ときどき収集が終わったあとにもゴミ袋が残っていました。

出す曜日を間違えたのか、分別に問題があったのか、私には分かりません。ただ、回収されなかった袋だけが網かごの中に残り、次の朝までそのままになっていることがありました。

「また残ってますね」

同じ時間にゴミを出しに来る方が、袋を見ながら言いました。

「誰のか分からないですしね」

私も、それ以上は何も言えませんでした。

誰が出したのか分からない以上、勝手に開けるわけにもいきません。それでも集積所に残したままだと、新しく出された袋と混ざってしまいます。

最後まで残った方が、袋を端へ寄せたり、網を掛け直したりしていることもありました。私も手伝おうと思いながら、どこまで触っていいのか分からず、声をかけるタイミングを逃していました。

秋の集まりで決まった、小さなルール

その年の秋、自治会の集まりで集積所の話が出ました。

誰が出しているのかを探そう、という話にはなりませんでした。代わりに会長が提案したのは、集積所の横に蓋つきの箱を置くことでした。

「残ったゴミ袋は、こちらの箱に入れておいてください」

収集後に残っている袋はいったん箱へ移し、自治会で集積所を確認するときに、中身を開けずに収集日や袋の状態を確認する。

それでも対応できないものは、そのまま自治会で相談することになりました。

「誰が出したのかを探すより、まず集積所を使える状態にしておきましょう」

その言葉に、何人かがうなずいていました。

箱が置かれた次の週から

翌週、集積所の横に木の箱が置かれていました。板を組んだだけのそっけない箱で、雨が入らないように蓋がついています。

その日も、収集後に一袋だけ残っていました。

私は少し迷ってから箱の蓋を開け、その袋を中へ移しました。それだけで、網かごの中は空になりました。

以前なら「これは誰が片づけるんだろう」と何人かで袋を見ていたところです。でも今は、やることが決まっています。誰か一人が最後まで残る必要もありません。

しばらくして、以前よく袋を端へ寄せていた方と集積所で一緒になりました。

「前より楽になりましたね」

私がそう言うと、その方も箱を見て笑いました。

「どうしたらいいか分かるだけでも違いますね」

回収されない袋が、完全になくなったわけではありません。それでも、残った袋を前にして誰も動けずにいる朝はなくなりました。

必要だったのは、誰かを突き止めることではなく、困ったときにどうするかを決めておくことだったのだと思います。


※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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