「は?自分でやれってこと?」セルフ対応のレンジを拒んだ男性客。後ろの高校生を見たあとに変わった態度
「温めておけよ」と差し出された弁当
40代になってから、私は夕方だけコンビニのレジに立っています。うちの店では半年ほど前から、レジの脇にお客さん自身で使ってもらう電子レンジを置くようになりました。
その日、弁当を買った男性の会計を終えたときのことです。
男性はレジ袋を開けると、弁当を取り出して私の前へ差し出しました。
「これ、温めておけよ」
一瞬戸惑いましたが、私はすぐ横のレンジを示しました。
「申し訳ありません。温めはこちらのレンジをご利用いただいているんです」
すると男性は眉をひそめました。
「は?自分でやれってこと?」
「はい。お手数ですが、こちらでお願いしています」
「金払ってるのに、そこまで客にやらせるのかよ」
男性の声が大きくなります。
「温めるくらいやってくれたっていいだろ」
後ろには、おにぎりを一つ持った高校生が並んでいました。突然の大声に驚いたのか、少し後ろへ下がるのが見えました。
店長が繰り返した店のルール
声を聞きつけ、奥で検品をしていた店長が出てきました。
「どうされました?」
男性はすぐに店長へ向き直ります。
「弁当を温めてくれって言ったら、自分でやれって言うんだよ」
店長は話を聞くと、レンジの横にある案内を指しました。
「申し訳ありません。今はこちらのレンジを、お客様ご自身で使っていただく形なんです」
「そんなの知らないよ」
「分かりにくくて申し訳ありません。ただ、皆さんに同じようにお願いしています」
男性は納得できない様子でしたが、店長と話すためレジの脇へ少し移りました。
その間に、私は後ろで待っていた高校生の会計を済ませました。
「お待たせしました」
高校生は小さく頭を下げると、おにぎりを持ってレンジの前へ行きました。扉を開けて中に入れ、静かにボタンを押します。
男性はその様子をちらりと見ました。
店長が穏やかに声をかけます。
「操作が分からなければ、ご案内しますよ」
男性はしばらく黙っていましたが、やがて台に置いていた弁当を手に取りました。
「……じゃあ、どれ押すんだよ」
「こちらです」
店長がボタンを示すと、男性は自分で弁当をレンジに入れました。
それ以上、大きな声を出すことはありませんでした。
温めが終わると、男性は弁当を袋に戻し、何も言わずに店を出ていきました。
店長はその背中を見送ってから、私に小さな声で聞きました。
「大丈夫だった?」
「はい。ありがとうございます」
「ならよかった。次のお客さん、お願いね」
そう言って、店長はまた奥へ戻っていきました。
私もひとつ息をつき、次に並んでいたお客さんへ「お待たせしました」と声をかけました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














