「細かいのない、480円は後で!」2年間返さない友人が、自慢の財布に私が一言添えた途端に顔が引きつった
月に一度の食事会
会計のたびに、友人は細かいのがないと言いました
学生時代からの友人2人との食事会は月に一度。
お店選びも会計も、昔から私の役目です。
その日、先に着いた友人は、買ったばかりの長財布を見せびらかしました。
5万円したの、と言って、内側にある金色の名入れまで見せてくれます。もう一人の友人は遅れて来たので、まだ見ていません。
食事が終わり、会計は3人で10,440円。
1人3,480円です。遅れて来た友人が自分の分をきっちり置くと、財布を自慢していた友人はバッグの中から千円札を3枚だけ抜き出し、伝票の上に重ねました。
「細かいのない、480円は後で!」
2年前から毎月、彼女は同じようなことを言います。足りない数百円は私が出し、それが返ってきたことは一度もありません。
「…今日は、払ってほしいな」
払ってと頼むと、友人はもう一人の友人の前で私を笑いました
彼女は目を丸くして、もう一人の友人のほうを向きました。
「いつも返してるでしょ!」
ケチくさいよね、と私を笑います。もう一人の友人は、困ったように私たちを見比べました。
「…一度も、返してもらってないよ」
言い返せず、私は足りない480円を自分で出しました
彼女は、わざとらしくため息をつきました。
「480円で、友達やめる気?」
もう一人の友人の気まずそうな顔が目に入りました。ここで言い張れば、私がたった数百円で騒ぐ人になってしまう。
これまで何度も立て替えてきましたが、貸した金額を細かく記録していたわけでもありません。
「…ごめん」
私は自分の小銭入れを開き、480円を伝票の横に足しました。
名前入りの長財布
友人は話を変えて、新しい財布を自慢し始めました
空気を変えるように、彼女はバッグに手を入れ、もう一人の友人に笑いかけました。
「新しい財布、5万円なの!」
さっきの話など、なかったかのような明るい声です。私は、伝票を手にしたまま顔を上げました。
「中の名前も、見せてあげて」
開いた財布の小銭入れには、500円玉が詰まっていました
彼女は得意げに財布を取り出し、ぐるりとファスナーを開けて、もう一人の友人の前に広げました。
「ほら、名前入り!」
名入れのそばには、小銭で大きくふくらんだ小銭入れがありました。開いた隙間から、500円玉と100円玉がぎっしり詰まっているのが見えます。
「500円玉、ぎっしりだね」
待ち合わせのとき、小銭入れがふくらんでいるのが、ちらりと見えただけでした。中身を確かめるには、財布を開いてもらうしかなかったのです。もう一人の友人も、財布と彼女の顔を見比べています。
500円玉を1枚出してくれれば、20円のお釣りを渡せます。それなのに、彼女はこれまで一度も小銭を出そうとしませんでした。
友人は2年分の立て替えを、500円玉で返し始めました
彼女はあわてて財布をつかんで胸に抱え、これは貯金なの、と早口で言い張りました。
貯金なら、これまでの立て替え分も返せるよね。私がそう言うと、もう一人の友人もうなずきます。
彼女は引きつった顔のまま、小銭入れを開け、500円玉を伝票の横に1枚ずつ並べ始めました。
「貯金、だったのに…」
まず今日の480円を500円玉で返してもらい、私は20円のお釣りを渡しました。さらに、これまでの立て替え分として何枚かの500円玉を受け取ります。
さっきまでふくらんでいた小銭入れが、少し薄くなっていました。
「毎月の私の小銭で、貯金してたんだ」
彼女は何も言い返せませんでした。残りの立て替え分については、これまでの食事会を振り返って金額を確認し、後日精算してもらうことになりました。
次の幹事は彼女ね、と言うと、彼女は小さくうなずきました。
※本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














