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2026.10.29(Thu)

「夜分遅くに、申し訳ございません」→「えっ、こんな時間に?」電話をかけた私。苦情を覚悟していたのに、お客さんから返ってきた思わぬ言葉

「夜分遅くに、申し訳ございません」→「えっ、こんな時間に?」電話をかけた私。苦情を覚悟していたのに、お客さんから返ってきた思わぬ言葉

苦情を覚悟して、謝る言葉を用意した夜

40代になった今でも、思い出すとつい笑ってしまう出来事があります。

若いころ、私はコールセンターで働いていました。当時はまだ職場の体制が整っておらず、毎日のように残業があり、休日に急に呼び出されることも珍しくありませんでした。

ある日のこと。その夜も私は深夜まで会社に残り、仕事を続けていました。

周囲の席はほとんど空いていて、フロアの照明も半分ほど落とされています。

通路の向こうでは、リーダーが一人で書類を片づけていました。

そんな中、私には気がかりな仕事が残っていました。

商品のことで問い合わせをしてくれた男性のお客さんに、まだ返事ができていなかったのです。こちらの都合で、ずいぶん長くお待たせしていました。

その夜のうちに折り返さなければと思っていたものの、すでに深夜です。

「こんな時間に電話したら、絶対に怒られるだろうな…」

そう思いながらも、私はメモ用紙に謝罪の言葉を書き出しました。何を言われても、まずはしっかり謝ろう。そう覚悟を決めて電話をかけたのです。

「夜分遅くに、申し訳ございません」

名乗って用件を伝えると、男性は驚いた様子でした。

「えっ、こんな時間に?」

その声を聞いた瞬間、私は身構えました。

やっぱり怒らせてしまった。メモを握りしめ、次の言葉を待っていると……。

用意した謝罪の代わりに、返ってきたお叱り

「まだ会社にいるの?今まで?」

「はい。遅くなってしまい、申し訳ございません」

私が謝ると、男性は少し強い口調で言いました。

「夜中まで働いてたら体を壊すよ!」

「……えっ?」

思わず言葉に詰まりました。

確かに叱られています。でも、怒っているのは電話の時間や商品のことではなく、私がこんな時間まで働いていることだったのです。

男性は商品について少しだけ不満を口にしたものの、すぐに話を切り上げました。

「続きは明日聞くから。今日はもう帰りなさい」

「えっ、よろしいんですか?」

「いいも悪いもないよ。早く帰って寝なさい」

電話が切れたあとも、私はしばらく画面を見つめていました。

苦情を覚悟していたのに、まさか自分の体を心配されるなんて。

ヘッドセットを外し、すっかり冷めたコーヒーを飲みました。見ず知らずのお客さんに叱られたはずなのに、不思議と胸が温かくなっていました。

すると、通路の向こうにいたリーダーが顔を上げました。

「大丈夫だった?だいぶ怒られた?」

私は思わず笑いながら答えました。

「はい、怒られました。早く帰りなさいって」

「え?」

事情を察したリーダーは、きょとんとしたあと、吹き出しました。

「じゃあ、お客さまのご指示どおりにしようか」

その言葉に、私も笑ってしまいました。

それから職場の体制が整うまでの半年間、帰りそびれそうになる夜には、あの男性の声を思い出すことがありました。

「夜中まで働いてたら体を壊すよ!」

あのときは怒られることばかり考えていましたが、返ってきたのは思いがけない気遣いでした。

今でも、仕事を頑張りすぎそうになると、あの声が頭に浮かびます。

そんなときは小さく笑って、パソコンの電源を落とすのです。


※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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