「俺、生活費も増やしたし」外食代を私に任せる彼。2人の手元に残るお金を表にして見せると、彼の反応が変わった
レジの前で、ポケットに手を入れたままの彼
夜、飲食店のレジで私が伝票を持って財布を開くと、隣にいた同棲中の彼は上着のポケットに手を入れたまま、店内を眺めていました。
財布を出す気配はありません。
私たちは毎月同じ額を出し合い、生活費に充てています。外食代はそこに含めず、それぞれのお小遣いから半分ずつ払う約束です。
物価の上昇で家計が苦しくなり、少し前に2人とも生活費の負担額を同じだけ増やしました。
ところが、その直後から彼は外食のたびに支払いを私に任せるようになったのです。
最初の何回かは何も言わずに払いました。
でも、それが続くと私のお小遣いも減っていきます。あるとき、思い切って声をかけました。
「ねえ、外食代、たまには出してくれない?」
「え?俺、生活費も増やしたし。そっちはまだ余裕あるでしょ」
私だって同じ額を増やしています。なぜ私に余裕があると思うのか、納得できませんでした。
そしてこの夜も、彼は私の肩を軽くたたいて言いました。
「余裕あるんだから、今日もよろしく」
後ろには会計を待つ人もいます。その場で言い合う気になれず、私はまた2人分を払いました。
帰り道、感情だけで話しても伝わらないのかもしれないと思い、数字を整理することにしました。
表を見たまま、言葉に詰まった彼
2人の収入と毎月の生活費をもとに、負担額を増やす前と後で手元に残るお金がどう変わるか、表にまとめました。
毎月の明細もそろえ、金額を見比べられるようにしました。
数日後の夜、リビングのテーブルに表を置くと、ソファにいた彼が身を乗り出しました。
「何これ。また節約の話?」
「違うよ。どっちに余裕があるのか、見てほしくて」
私は表の数字を指さしました。
「生活費は同じ額を出してるけど、残るお金は私のほうが少ないんだよ」
彼は黙って表を見つめ、明細を手に取って確かめ始めました。
さっきまでの軽い口調が消え、何度も数字を見比べています。
「え、でも、俺のほうが……」
そこまで言って、口を閉じました。
「外食は半分ずつって決めたよね。これからは、約束どおりにしたい」
しばらくして、彼は小さくうなずきました。
「……わかった。ごめん」
次に外食したとき、レジの前で彼は自分から財布を取り出しました。
以前はポケットに入れたままだった手で、今度はしっかり財布を持っています。
その姿を見て、私は隣で小さく笑いました。
特別なことを頼んだわけではありません。それでも、最初に決めた約束をもう一度2人で確かめられたことに、ほっとしました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














