「危ないじゃない!開けておいてよ!」ホテルのエレベーターで怒鳴られた私。再び責められたとき、娘が告げた一言
最上階の大浴場へ向かう途中で
久しぶりの旅行でホテルに泊まったときのことです。
夜、最上階にある大浴場へ行こうと、宿泊している階からエレベーターに乗りました。
扉の横にある操作盤で最上階のボタンを押し、続けて「閉」を押そうと手を伸ばした、そのときです。
廊下から走ってくる足音がしたかと思うと、年配の女性が扉の間に飛び込んできました。女性は壁に手をついて振り返り、操作盤の前に立つ私を見ました。
「危ないじゃない!開けておいてよ!」
突然怒鳴られ、私は驚きました。まだ「閉」のボタンには触れていません。それでも反射的に頭を下げました。
「すみません」
「人が来てるの、見えなかったの?」
操作盤のほうを向いていたので、女性が駆けてくる姿は見えていませんでした。
そう説明しようか迷いましたが、女性は腕を組み、険しい表情をしています。結局、何も言い返せないまま最上階に着きました。
コンビニを出たところで、再び声をかけられた
大浴場でお湯につかったあと、部屋へ戻る前に一階のコンビニへ寄りました。
冷たいものが食べたくなり、アイスを買ったのです。
袋を手に店を出ると、入口のすぐ脇に、先ほどの女性が立っていました。
目が合うと、女性はこちらへ近づいてきました。
「あなた、さっきエレベーターにいた人よね」
「はい、先ほどは……」
「危なかったんだから。ちゃんと謝って!」
すでに一度謝ったはずでしたが、女性は納得していないようです。私はアイスの袋を持ったまま、返す言葉が見つかりませんでした。
そのとき、コンビニから別の女性が出てきました。その人は年配の女性を「お母さん」と呼び、私たちの様子を見て立ち止まりました。
「どうしたの、お母さん?」
「この人がエレベーターを閉めようとしたのよ。危なかったの」
話を聞いた娘さんは、母親に向き直りました。
「でも、お母さん、廊下を走ってたでしょ。後ろから見てたよ」
母親は口を開きかけましたが、すぐには言葉が出てこないようでした。
「急いで乗ろうとしたら危ないよ。相手の人ばかり責めないで」
娘さんにそう言われると、母親は視線を落としました。先ほどまでの勢いはなくなり、黙ったままです。
「本当にすみません。母がご迷惑をおかけしました」
娘さんが私に頭を下げました。母親も小さく会釈し、娘さんに手を引かれてエレベーターのほうへ歩いていきました。
袋の中のアイスは、少しやわらかくなっていました。
娘さんがきちんと注意してくれたことで、ようやく気持ちが落ち着きました。私は袋を軽く揺らしながら、思わず小さく笑ってしまいました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














